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- ゲノムスケールのDNA設計・合成による細胞制御技術の創出/
- [ゲノム合成] 令和2年度採択課題
京都大学
白眉センター
特定准教授
本研究では、多細胞生物が進化の末に獲得した機能的な器官の特徴付けを行う鍵遺伝子座に着目します。鍵遺伝子座を別種生物の染色体上に大規模に移植することで、人為的に器官の特徴を再構成することを目指します。その実現に必要な、鍵遺伝子の転写制御機構の解明と染色体操作技術の開発を進めます。
長浜バイオ大学
バイオサイエンス学部
准教授
タンデムリピート配列は、相同組換えによって機能喪失するリスクがあるにも関わらず、細菌ゲノム中では安定に維持されています。このことは相同組換えの保護システムの存在を示唆します。本提案では、複数のタンデムリピート配列を含むataA遺伝子を相同組換えから保護するための分子基盤を明らかにし、新たなゲノム操作技術の開発に繋げます。
科学技術振興機構
さきがけ研究者
本研究では、反復配列上で観察されるクロマチン構成因子ヒストンのバリアントとエピゲノム修飾間のクロストークによる遺伝子発現制御機構の解明を目指します。具体的には、生化学および分子遺伝学的手法によってエピゲノムの試験管内・植物内再構成を行い、特異的なヒストンバリアント導入によるエピゲノムの確立とその制御システムを解析します。さらに、エピゲノム確立およびその動作原理の普遍性の理解を深めます。
神戸大学
大学院農学研究科
助教
哺乳類の初期胚発生過程において、染色体分配異常の頻度が非常に高いことが知られていますが、その詳細な実態は明らかとなっていません。本研究では、顕微操作技術を用いて、胚を人工的に操作し、特性の異なる胚を作り出すことや特殊なサンプリングをすることで、新たな解析技術を構築し、胚の染色体分配異常の解明を行い、安定なゲノム分配システムの理解を目指します。
理化学研究所
開拓研究本部
研究員
染色体が安定に複製し、正常に分裂するのに数Mbにわたるセントロメア周辺(ペリセントロメア)のヘテロクロマチン構造が重要な役割を果たしていることが知られていますが、その配列自体の意味や機能については不明な点が多くあります。本研究では、反復配列からの鎖特異的なncRNAがヘテロクロマチン形成に果たす役割や反復配列が抑制される仕組みの解明を行うことで、安定に複製・分裂する人工染色体の構築を目指します。
科学技術振興機構
さきがけ研究者
染色体は遺伝情報を担う生命に欠かせない物質であり、細胞分裂期においては誰もが知る特徴的なX字の形をしています。しかし、どのような分子がどのような配置を取ってX字を形成しているのか、分子レベルの構造は実は分かっていません。本研究は、染色体の構造や動きをシミュレーションによって解明します。また、種々の実験と比較することで正確な染色体のシミュレーションを可能にし、実験に役立つ情報に還元します。
京都大学
大学院工学研究科
助教
アーキアは真核生物の起源となった原核生物ドメインであり、われわれ真核生物がどのように誕生したかを解明する鍵を握っています。また、アーキアがもつ高い極限環境耐性や特殊な代謝系は応用面でも高いポテンシャルを秘めています。本研究は、アーキアで未だ同定されていないセントロメアの探索と、それを活用したアーキア人工染色体の開発を通じて、アーキアゲノムの動作原理解明と染色体工学的応用を目指します。
九州工業大学
大学院情報工学研究院
准教授
アミノ酸などの有用物質は遺伝子組換え細胞で生産されています。今後は長鎖DNA合成技術によってDNA配列設計の自由度が大幅に広がります。しかし、求める生物機能を実現するDNA配列を生物実験による試行錯誤で見つけ出すことは困難です。そこで、本研究では、DNAパーツを組み合わせることで、期待する生物機能を実現する遺伝子回路とそのDNA配列を自動設計することを目指します。
EMBL(European Molecular Biology Laboratory)Barcelona 研究員
妊娠期間が20日と9か月で異なるように、マウスとヒトは発生の時間スケールが異なります。これはマウスとヒトのゲノムの違いが原因ですが、ゲノムのどの部分が原因なのか、ゲノムの違いがどのようなメカニズムで種に特異的な発生時間スケールを与えるのかは全く分かっていません。本研究は、マウスとヒトの体節時計をモデルにして発生時間スケールの違いを生み出す原理を解明し、時間スケールを改変・操作することを目指します。
東北大学
学際科学フロンティア研究所
助教
ゲノム解析などの進展により、原始のアクチン細胞骨格の姿がわかってきました。しかし、メタゲノムや非モデル生物の機能は、解析が難しいことが課題になっています。本研究では、これらのゲノム機能を直接解析することを可能にするため、人工細胞内でのタンパク質光操作を実現し、細胞骨格による動的な膜変形や運動を具現化できる技術基盤を構築します。それらの技術を用い、細胞骨格や膜変形機能の起源に迫ることを目指します。
大阪公立大学
大学院工学研究科
准教授
微生物を用い、再生可能資源から様々な有用物質を生産することで、持続可能な社会を形成することが期待されています。本研究では、機械学習の技術を用い、有用物質の生産に適した生命の設計図(ゲノム)のデザインを明らかにします。更に、デザインしたゲノムを酵母細胞内で再現し、種々の有用物質を高効率に生産することを目指します。