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研究代表者・課題紹介

岩倉 洋一郎 IL-17ファミリー分子、C型レクチンを標的とした自己免疫・アレルギー疾患の発症機構の解明と治療薬の開発
樗木 俊聡 樹状細胞制御に基づく粘膜免疫疾患の克服
高井 俊行 受容体制御による新しい免疫療法の構築
長田 重一 アポトーシス細胞の貪食・分解とその異常
平野 俊夫 臓器特異的自己免疫疾患・炎症疾患の制御機構の理解とその人為的制御
福井 宣規 細胞骨格制御シグナルを標的とした免疫難病治療の新戦略
吉村 昭彦 細胞内シグナル制御による免疫リプログラミング

IL-17ファミリー分子、C型レクチンを標的とした自己免疫・アレルギー疾患の発症機構の解明と治療薬の開発

代表者氏名 岩倉 洋一郎
所属 東京理科大学・生命科学研究所・実験動物学研究分野・教授
URL http://www.rs.tus.ac.jp/iwakuralab/
研究内容 感染によりTLRやC型レクチンなどの病原体認識機構が活性化されると、種々のサイトカインが産生され、免疫系を活性化して病原体を排除します。しかし、この機構の過剰な活性化は、アレルギーや自己免疫も引き起こします。本研究では、関節リウマチなどの自己免疫疾患やアレルギー、感染症などに関与すると考えられるDectin-1/2やDCIRなどのC型レクチン、IL-17A/Fなどのサイトカインの機能を解析し、これらの疾病に対する治療法の手がかりを得ることを目指します。
プレスリリース 2010年5月20日「デクチン-2はα-マンナンの特異的受容体であり、IL-17産生T細胞の分化を誘導することによりカンジダ感染防御に重要な役割を果たす」が「Immunity」に掲載されました。
報告書 平成20年度年次報告  平成21年度年次報告  平成22年度年次報告  平成23年度年次報告 平成24年度年次報告
評価 中間評価結果 事後評価結果

樹状細胞制御に基づく粘膜免疫疾患の克服

代表者氏名 樗木 俊聡
所属 東京医科歯科大学 難治疾患研究所 教授
URL http://www.tmd.ac.jp/mri/index.html
研究内容 粘膜組織は抗原の主たる侵入の場であり、固有の樹状細胞(DC)群によって構成されるDCシステムによるユニークな免疫応答・免疫寛容誘導機構が存在します。本研究課題では、粘膜DCシステムによる恒常性の維持機構を明らかにし、同機構の破綻による粘膜免疫疾患発症メカニズムの解明へ繋げます。これらの成果に基づき、DCシステムを介した免疫疾患の予防・治療技術の開発を目指します。
プレスリリースなど 2013年9月13日 「過剰な免疫反応を抑制する新たな樹状細胞のはたらきを発見~感染症や自己免疫疾患治療に新たな視点~」が公開されました。
2013年4月26日 「免疫の司令塔 樹状細胞の源となる細胞を発見~ワクチン開発や自己免疫病治療に新たな視点~」が公開されました。
2011年2月18日 「腸粘膜を守る抗体の新たな産生の仕組みを解明-ワクチン開発や自己免疫疾患治療に新たな視点-」が公開されました。
報告書 平成20年度年次報告  平成21年度年次報告  平成22年度年次報告  平成23年度年次報告  平成24年度年次報告
評価 中間評価結果 事後評価結果

共同研究者

岩田 誠 徳島文理大学 教授
稲葉 カヨ 京都大学 教授
門脇 則光 京都大学 教授

受容体制御による新しい免疫療法の構築

代表者氏名 高井 俊行
所属 東北大学 加齢医学研究所 教授
URL http://www.idac.tohoku.ac.jp/dep/expimu/
研究内容 IgGおよびMHCクラスIの抑制性受容体であるFcgRIIBとLILRBなど免疫制御性受容体を標的としたアレルギー、自己免疫疾患の新たな治療法を構築します。γグロブリン大量静注療法のポリッシュアップ、アゴニスティックリガンド等の開発を通じて自己寛容力をエンハンスし、さらに免疫系ヒト化マウスNOGにおいてこれら前臨床研究を成熟させ,ヒト免疫系の制御に活用できるレベルにまで展開します。
報告書 平成20年度年次報告  平成21年度年次報告  平成22年度年次報告  平成23年度年次報告 平成24年度年次報告
評価 中間評価結果

アポトーシス細胞の貪食・分解とその異常

代表者氏名 長田 重一
所属 京都大学 大学院医学研究科 教授
URL http://www2.mfour.med.kyoto-u.ac.jp/~nagata/
研究内容 生体内では毎日、数十億の細胞がアポトーシスにより死滅し、マクロファージによって貪食・分解されます。また、毎日100億近く産生される赤血球の分化段階で核は放出されマクロファージに貪食されます。この過程の欠陥は、自己免疫疾患や貧血・リウマチ性関節炎をひき起こすと考えられます。本研究は、死細胞の貪食やDNAの分解異常がどのようにして自己免疫疾患や関節リウマチを発症させるかを明らかにしようとするものです。
プレスリリース 2014年6月6日 「カスパーゼによるフリッパーゼの不活性化を介したホスファチジルセリンの露出」がScience誌に掲載されました。
2013年7月12日 「アポトーシス時のリン脂質暴露に関与する因子の同定」がScience誌に掲載されました。
2010年11月25日 「血小板において止血の引き金となるリン脂質の暴露に関与する因子の同定-ヒトの遺伝病(スコット症候群)の原因遺伝子の同定」が「Nature」に掲載されました。
報告書 平成20年度年次報告  平成21年度年次報告  平成22年度年次報告  平成23年度年次報告 平成24年度年次報告
評価 中間評価結果 事後評価結果

臓器特異的自己免疫疾患・炎症疾患の制御機構の理解とその人為的制御

代表者氏名 平野 俊夫
所属 大阪大学 総長
URL http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/molonc/www/index.html
研究内容 自己免疫疾患や慢性炎症性疾患の発症機序として、我々は、非免疫系細胞がサイトカイン依存的に免疫系細胞の活性化を増幅させて悪循環を誘導している機構が存在する事を見いだしました。本研究では、1. 本悪循環に関与する、更なる因子の同定、2.悪循環の標的分子の同定、3.臓器特異的に悪循環を抑制する方法の開発を行います。本研究により、自己免疫疾患、アレルギーの治療、さらに、癌治療、効率的なワクチン開発の基盤技術確立を目指します。
プレスリリースなど 2013年2月21日 「「炎症誘導機構『炎症アンプ』は様々な病気に関連していた!」がCell Reportsに掲載されました。
2012年2月3日 「免疫細胞の中枢神経系への侵入口と仕組みを世界で初めて解明-脳や脊髄系の病気の新たな予防、治療へ-」が公開されました。
2012年3月1日JST News 2012 3月号に掲載されました。
報告書 平成20年度年次報告  平成21年度年次報告  平成22年度年次報告  平成23年度年次報告 平成24年度年次報告
評価 中間評価結果 事後評価結果

共同研究者

村上 正晃 大阪大学 准教授

細胞骨格制御シグナルを標的とした免疫難病治療の新戦略

代表者氏名 福井 宣規
所属 九州大学 生体防御医学研究所 教授
URL http://www.bioreg.kyushu-u.ac.jp/iden/
研究内容 免疫応答の根幹を為す種々の細胞高次機能は、いずれも細胞骨格の再構築により巧妙に制御されています。本研究では、細胞骨格制御に重要な役割を演じるCDMファミリー分子群の機能・構造・シグナル伝達機構を包括的に解析し、その成果に立脚して免疫応答を効果的に抑制し得る低分子化合物を同定します。この成果は、自己免疫疾患や移植片拒絶といった免疫難病の画期的な治療法の開発につながるものと期待されます。
プレスリリース 2014年6月9日 「「アレルギー反応を引き起こす化学物質が放出されるメカニズムを解明~アレルギー疾患の治療応用へ期待~」 」が公開されました。
2012年4月20日 「白血球の炎症反応をブロックできる化合物を発見(免疫難病に対する新しい治療薬の開発へ期待)」が公開されました。
2009年3月27日 「白血球の一種「好中球」が感染源に向けて動く際の基本原理を解明」が公開されました。
報告書 平成20年度年次報告  平成21年度年次報告  平成22年度年次報告  平成23年度年次報告 平成24年度年次報告
評価 中間評価結果 事後評価結果

共同研究者

横山 茂之 理化学研究所 横浜研究所 プロジェクトディレクター
宮田 桂司 アステラス製薬株式会社 研究本部 上席専任理事

細胞内シグナル制御による免疫リプログラミング

代表者氏名 吉村 昭彦
所属 慶應義塾大学 医学部 教授
URL http://www.immunoreg.jp/
研究内容 ヘルパーT細胞は免疫の司令塔と言われ、正のエフェクターT細胞と負の抑制性T細胞に分化し、免疫応答のバランスを決定します。その制御破綻がアレルギーや自己免疫疾患に直結します。我々はT細胞分化の方向性を決定するSOCS遺伝子群を発見しました。本研究においてさらにT細胞分化を維持する分子機構を解明し、エフェクターを抑制型T細胞へ転換する、すなわち正を負にリプログラムする方法論の開発と免疫疾患治療への応用を目指します。
ヘルパーT細胞の正負のバランスを負に傾かせる免疫リプログラミング
プレスリリース 2013年1月21日 「免疫反応を抑える細胞が作られる新たな仕組みを発見 」が公開されました。
2012年3月30日 「自己免疫疾患の原因となる免疫細胞が増える新たな仕組みを発見(副作用の少ない治療法の開発に期待)」が公開されました。
2011年9月6日 「炎症性疾患の発症抑制に関する新しいメカニズムを発見」が「Journal of Experimental Medicine」に掲載されました。
2011年5月20日 「自己免疫疾患の発症を抑える新しいメカニズムを発見-リウマチなどの治療法開発に期待-」が公開されました。
2011年4月5日 「炎症を抑える新しいたんぱく質を発見-花粉症などのアレルギー疾患や、炎症性疾患の新たな治療法開発に期待-」が「Nature Communications」に掲載されました。
2011年2月9日 「腸における炎症を抑える新しいメカニズムを発見-炎症性腸疾患の新たな治療法開発に期待-」が公開されました。
2009年8月3日 「脳梗塞における病態進行の仕組みを解明-脳梗塞の治療に新たな道を-」が公開されました。
報告書 平成20年度年次報告  平成21年度年次報告  平成22年度年次報告  平成23年度年次報告 平成24年度年次報告
評価 中間評価結果 事後評価結果