SCIENCE AGORA

概要

企画タイトル ポストコロナ時代の研究活動における情報共有 ~成果発表・学会~
Title Information sharing of research activity in the post-corona era / Publication of research findings, and academic society
企画概要 近年、研究成果やデータのオープン化や、データ駆動型研究などのデジタル化を生かした新たな研究スタイルが進展してきた。 今般の新型コロナウイルス感染症対応で更にこの変化が加速している。 本企画では生命科学、地球物理学、化学の研究者から、新型コロナウイルス感染症拡大の研究への影響やポストコロナ時代の研究活動、特に情報共有のあり方について意見を頂く。 世界の潮流を踏まえ、研究活動のデジタル化を進める方策を参加者と共に考えたい。
出展者名 科学技術振興機構 情報基盤事業部
Exhibitor Japan Science and Technology Agency (JST)
企画番号 1704
配信日時 11月17日(火)18:30-20:00
登壇者プロフィール
    <パネリスト>
    大隅 典子(東北大学副学長/付属図書館長/医学部・医学研究科教授)
    東京医科歯科大学歯学部卒、歯学博士。同大学歯学部助手、国立精神・神経センター神経研究所室長を経て、1998年より東北大学大学院医学系研究科教授。 2006年より東北大学総長特別補佐、2008年に東北大学ディスティングイッシュトプロフェッサーの称号授与。 2015〜2019年度、医学系研究科附属創生応用医学研究センター長を拝命。 2004〜2008年度、CREST「ニューロン新生の分子基盤と精神機能への影響の解明」研究代表を、2007〜2011年度、東北大学脳科学グローバルCOE拠点リーダーを、 2016年〜新学術領域「個性」創発脳領域代表を務める。 「ナイスステップな研究者2006」に選定。第20〜22期日本学術会議第二部会員、第23〜25期同連携会員。 専門分野は発生生物学、分子神経科学、神経発生学。


    大隅典子
    (東北大学副学長/付属図書館長/医学部・医学研究科教授)

    能勢 正仁(名古屋大学宇宙地球環境研究所 准教授)
    1998年に京都大学理学研究科で博士(理学)取得後、米国ジョンズホプキンス大学でポストドクトラルフェローとして3年間研究を行う。 2001年帰国、京都大学大学院理学研究科付属地磁気世界資料解析センター・助教を経て、2018年より現職。 専門は、宇宙空間物理学、超高層物理学、地球電磁気学。 主な研究テーマは、地磁気変動・脈動、内部磁気圏の高エネルギー粒子ダイナミクス、サブストーム、地磁気指数など。 最近は、科学データへデジタルオブジェクト識別子を付与する活動にも積極的に関わっている。


    能勢正仁
    (名古屋大学宇宙地球環境研究所 准教授)

    生長 幸之助(東京大学大学院薬学系研究科 講師)
    1980年徳島生まれ。2003年東京大学薬学部卒業。2008年東京大学大学院薬学系研究科博士課程修了(指導教員:柴崎正勝)。 同年博士(薬学)。2008-2010年カリフォルニア大学ロサンゼルス校化学/生物化学科(Omar M. Yaghi研究室)にJSPS海外特別研究員として赴任。 2010-2016年東京大学大学院薬学系研究科助教。2016年より講師(現職)。 化学ポータルサイトChem-Station 副代表(2002-)、ChemRxiv 科学諮問委員(2019-)、IUPAC出版・ケモインフォマティクスデータ標準化部門 委員(2020-)を兼任。


    <司会(ファシリテータ)>
    中島 律子 (科学技術振興機構 情報基盤事業部長)
    筑波大学大学院理工学研究科卒、修士(理工学)。 1995年JST入職、物質・材料データベース、文献データベース、電子ジャーナル、デジタルオブジェクト識別子等の科学技術情報システム・サービスの開発運用に従事。


    大隅典子
    (東北大学副学長/付属図書館長/医学部・医学研究科教授)


    生長幸之助
    (東京大学大学院薬学系研究科 講師)

プログラム
  • 18:30-18:40 趣旨説明
  • 18:40-19:25 パネリスト講演
  • 19:25-19:55 パネルディスカッション
    「ポストコロナ時代の研究活動における情報共有を考える」
  • 19:55-20:00 クロージング

出展レポート

出展企画内で行われた対話の内容や今後の活動における課題や展望

COVID-19による研究活動・情報共有への影響と将来像を3人の研究者に伺った。
オンライン授業は場所や時間に縛られず質問しやすいと、学生・教員の8割がメリットに感じている一方、コミュニケーション不足に陥ると理解が悪くなる等のデータが示された。
オンラインやハイブリッド開催に移行したシンポジウムは、低コストで外国の研究者を招聘可能、オンデマンドにより視聴が増加等の利点がある。 リアルな接触は難しいが、立ち話感覚を得られるツールも紹介された。
研究活動ではプレプリントが増加したが、玉石混淆の実状や巨大出版社による商業化への懸念が示された。さらに、実験の自動化・リモート化による効率化、再現性向上への期待も高い。
研究者は出張が激減し身体的・時間的に余裕が生まれQOLが向上し、デジタルに強い若手の台頭も著しい。今を好機ととらえ、新しい世界へ移るきっかけにしたい。

今回のセミナーで、コロナ禍をむしろ機会と捉え、情報技術を活用した様々な取り組みが共有された。 JSTは我が国の科学技術情報流通の中枢機関として、科学技術情報を蓄積・提供するプラットフォームを提供している。 研究開発のDXの推進が一層求められる中、今回提示された論点を踏まえ、ユーザーにとってより便利で付加価値の高いサービスとは何かを追求し、今後の施策立案に生かしていきたい。

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