この書は、洞爺湖サミット等で話題となった「2050年70％削減」という、温室効果ガス削減計画について、具体的なシナリオを、独立行政法人国立環境研究所の西岡秀三氏が中心となり、60人の専門家が参加してまとめた貴重な書である。今まで出版された書籍には、「気候変動の危機」、「日本における温室効果ガス70％削減のシナリオ」について、多く提案されていたが、本書では、さらに「低炭素時代における社会の姿」を具体的に示していることが注目される。さらに、これまでの書籍に比して、文章が分かりやすく、統一されたストーリーでまとめられており、少し環境を勉強した人でも理解できることが、推薦する大きな理由である。