Social Distancingによる社会の脆弱性克服・社会的公正の回復と都市の再設計
研究開発プロジェクト
- COVID-19
プロジェクト概要
COVID-19対策として多くの国がフィジカルディスタンスの確保を推進しています。しかしそれが、家族、職種、コミュニティの分断や格差などを生み、感染症対策に対する都市・社会の脆弱性が浮き彫りになってきました。
本プロジェクトは、ディスタンシング対策が人や社会にもたらす影響について、居住・空間利用、経済、環境などの都市圏データや、位置情報に基づく人々の行動変容のビッグデータ、暮らしや医療へのアクセシビリティなど人のQOLに関する価値観データを統合的に分析し、諸外国との比較も行いながら、科学的エビデンスを抽出します。それらを基に、ELSIの観点にも配慮した距離の取り方をソーシャル・ディスタンシング・アクションと定義し、脆弱性や社会的公正の視点に立った都市・コミュニティの再設計の手法開発を行います。
・参画・協力機関:中部大学持続発展・スマートシティ国際研究センター、広島大学大学院先進理工系科学研究科、名古屋大学大学院工学研究科、東京大学大学院工学研究科、大日本コンサルタント株式会社、合同おでかけカンパニー
・キーワード:COVID-19、社会距離戦略、生活様式(ライフスタイル)、生活の質(QOL)、都市デザイン
・研究開発期間: 2020年9月~2022年3月
・グラント番号: JPMJRX20J6

林 良嗣
中部大学 持続発展・スマートシティ国際研究センター
卓越教授
グループ構成・リーダー
- QOLグループ
林 良嗣 中部大学 持続発展・スマートシティ国際研究センター 卓越教授 (国土デザイン)
研究全体の統括を行うとともに、各グループから得られたエビデンスについて、生活の質 (QOL) の視点から評価・統合し、個人・都市・国土・社会のあり方や政策に関わるELSIの検討を行います。 - ライフスタイルグループ
張 峻屹 広島大学 大学院先進理工系科学研究科 教授 (市民生活行動学)
個人のライフスタイルのスケールに着目し、位置情報やアンケート調査をもとにしたライフスタイル変容やそのメカニズム、要因分析を実施します。また、ICT技術を活用した個人の行動変容施策やELSIに関する検討を行います。 - 都市デザイングループ
中村 晋一郎 名古屋大学 大学院工学研究科 准教授 (社会水文学)
都市・コミュニティレベルでの社会課題の抽出や、COVID-19からの回復期・変革期に向けたコミュニティ共助レベルの実施提案、都市レベルの法制度的面の検討を行います。
トピックス
- 公開イベント「COVID-19関連課題中間成果報告会」(11月21日(月)開催) (2022/11/21)
- AMED・JST-RISTEX連携セッション「COVID-19における倫理的・法制度的・社会的課題(ELSI)を考える-多様な研究開発の視点から」(11月23日(火)開催) (2021/11/23)
- インタビュー「社会の『距離』をデザインすることによる感染症対策」 「RInCA」ジャーナル特別号 (2021年4月)