SCIENCE AGORA

2021年11月3日(水・祝)7日(日)

《プレアゴラ》10月10日(日)11日(月)

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No.03-C1511月3日(水)15:00~17:00

海にやさしい陸上養殖サイエンスで美味しく安全なお魚を食卓へ

Building a sustainable society by land-based aquaculture: An ultimate application for saving ocean and providing delicious and safe fish.

琉球大学 University of the Ryukyus

企画概要

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持続可能社会は世界的課題ですが、資源・環境制約と経済を両立することは容易ではなく、社会モデルの転換が必要です。琉球大学COI-NEXTでは、解決策として沖縄をベースに食とエネルギーの循環社会モデルの形成を目指し、閉鎖循環型陸上養殖、再生可能エネルギー等のサイエンスを屈指して社会実装に向けた研究開発を行っています。本企画では、一般の方、特に未来を担う若い方達にわかりやすく、海にやさしい陸上養殖サイエンスを紹介し「海を休ませ、美味しく安全なお魚で楽しい食卓」に向け、こうありたいと思う未来を皆さんと話し合います。

 

登壇者プロフィール

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竹村 明洋 Takemura Akihiro

琉球大学理学部海洋自然科学科教授, 水産学博士

1989年北海道大学大学院水産学研究科博士後期課程修了

1990年4月に琉球大学熱帯海洋科学センター助手に採用され、臨海実験施設で魚類の生殖内分泌機構について研究を開始する。

その後、同大学熱帯生物圏研究センター准教授を経て、2009年より現職。現在は、サンゴ礁生物の生殖を含む活動の周期性(生物の時間)の解明に取り組んでいる。

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宇田川 伸吾 Udagawa Shingo

琉球大学戦略的研究プロジェクトセンター ポスドク研究員, 博士(理学)

2016年琉球大学理学部卒。2021年同大学院博士後期課程を修了。2021年4月より現職。専門は魚類生理学。特に水圧変化が魚類の脳内活性に与える影響を研究している。

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羽賀 史浩 Haga Fumihiro

琉球大学研究推進機構研究企画室 上席URA, 博士(工学)

1991年信州大学工学部卒。㈱東芝に入社するも2年目で退社し信州大学大学院へ進学。1998年同大学院博士後期課程を修了。日産自動車㈱に入社し総合研究所で燃料電池、リチウムイオン電池等の材料研究、人材育成、インド子会社へ海外出向、研究企画等に従事し、2019年11月より現職。

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木暮 一啓 Kogure Kazuhiro

琉球大学理事・副学長(企画・研究担当)、農学博士

1980年東京大学大学院農学研究科博士課程水産学専攻修了。農学博士。1983年同大学海洋研究所助手、1993年同研究所助教授を経て、2002年より教授。2011年東京大学大気海洋研究所副所長、2015年東京大学大気海洋研究所、地球表層圏変動研究センター長、 2018年に東京大学を定年退職し、同年東京大学名誉教授、2019年4月より現職。

プログラム

15:00

オープニング

15:05

竹村先生(あきちゃん)講演

「海にやさしい陸上養殖のサイエンスをわかりやすく紹介」

15:25

宇田川先生(さんごちゃん)講演

「若者が考える陸上養殖の未来とは」

15:45

羽賀先生(はがちゃん)講演

「サステイナブルな食の未来デザインワークショップ」

16:05

木暮先生(かずちゃん)+登壇者 ディスカッション

「海にやさしい陸上養殖サイエンスで美味しく安全なお魚を食卓へいつまでも」

16:25

クロージング

出展レポート

セッションで話し合った未来像

サステイナブルな食の未来と海にやさしい陸上養殖の未来

セッションでの意見、論点

ネガティブな未来の兆しとしては、海洋環境が悪化する、気候変動による海水温の上昇、海洋プラスチックの増加、世界的に食糧が不足する、世界の人口爆発での食糧不足、乱獲による魚の減少、魚価格高騰、昆虫食の増加、食文化の伝承が難しくなる、気候変動による魚の移動、絶滅危惧種の増加、食材の多様性の低下、魚への想いが伝承できない等があげられた。

ポジティブな未来の兆しとしては、環境コントロール技術が進む、場所を問わず安定食糧生産、電力の自給自足冷蔵輸送技術の向上、サーキュラー技術が進む、農場廃棄物を魚介類の餌に、昆虫タンパクの活用が進む、安全・清潔・儲かる養殖工場の増加、陸上養殖研究が進む、若い人の水産業への参画増加、未利用資源の有効活用が進む等があげられた。

未来の陸上養殖が普及していくと起きると予想されることとして、スマート化、再生エネルギーの使用により、大幅なコスト低減で、今より安く、安定した価格で魚を食べられるようになる。陸上養殖では季節に関係なく、魚にとって最適な環境で育てられることで、いつでも旬の魚を食べられるようになる。魚種ごとに、最適な餌の開発や飼育方法が明らかになり、天然物より養殖物が美味しくなる。

牛・豚・鶏のように家畜化されて、養殖ブランドが有名になってくる。陸上養殖なので、飼育場所ではなく飼育方法が重要になる。殆どの魚が陸上で生産されるようになり、あまり魚を海から取らなくなる。日本の水産分野において陸上養殖が食糧生産の中心となる。学術都市のような陸上養殖を中心とした街が形成され始める。といった意見が出された。

セッションで出たキーワード

陸上養殖、海洋環境、気候変動、人口爆発、昆虫食、絶滅危惧種、環境コントロール、自給自足、サーキュラー技術、スマート化、再生エネルギー、家畜化、学園都市

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