JST 国立研究開発法人 科学技術振興機構

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SCENARIO 社会課題の解決を目指して

ICTを活用した水田の水管理で地域の水利用を最適化

2022年07月27日

シナリオを実現する

  • 主催:

    国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

解くべき課題

◆少子高齢化に伴う担い手付不足が農業に及ぼす影響
・農村の過疎・高齢化による労働力の減少
・労働時間の約3割を占めている日々の水田の水管理、水利施設の維持管理の効率化
◆工業用水や生活用水も含めた全ての水使用量の約60% 注)を占める水田での水利用の最適化

注)国土交通省水資源部の推計による取水量ベースでの使用量を元に算出した
  割合であり、使用後再び河川等へ還元される水量も含む。

取組のポイント

「STI for SDGs」アワード(2021年度)優秀賞受賞案件
◆スケールの異なる2つのシステムの組み合わせで、稲作における課題を解決
・水田における水管理の自動化により、大幅な労力削減を実現
・効率的な水配分制御により、施設の保全や省エネルギーも実現
◆防災や環境問題への対策にもつながるスマート農業の実現を目指す取組

取組内容

◆ICTを活用した2つの水管理システムを開発
・WATARAS:従来は手作業で行われていた水田への給水・排水の制御を自動化し、水管理労力を約8割削減。
・iDAS :ポンプやゲートでのセンシングデータに加えて、WATARASとのデータ連携により、水田に水を送るポンプ等の流量や圧力を最適化することで、約5割の節電を実現。
・2つのシステムを組み合わせることで、農村地域の水利用の最適化と水稲の生産性向上を実現。
◆水管理の自動化により、水田の持つ多面的機能を守りながら環境問題へも対応
・豪雨の際の水田の貯水機能を高め、農村や下流の都市の洪水リスクを緩和。
・水田からの温室効果ガスの排出削減への貢献。
・水田稲作が拡大しているアジアへの展開も検討。

関連情報

「農研機構」に関する情報
「WATARAS」に関する情報
「iDAS」に関する情報

お問い合わせ先

https://www.naro.go.jp/inquiry/index.html

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