スマートエネルギーマネジメントシステムの構築

新着情報

  • 2024年3月19日 トピックス

    浅野浩志PDによる「スマートエネルギーマネジメントシステムの構築」の紹介動画が内閣府SIP/BRIDGEホームページに公開されました。

    紹介動画

  • 2024年2月1日 イベント

    SIP/BRIDGEシンポジウム2024 開催

    主催:内閣府
    日時:2024年2月26日(月)13:00~17:00
    会場:アクロス福岡 国際会議場
    開催方法:会場及びオンライン開催

    内閣府 SIP/BRIDGEシンポジウム2024 ホームページ

  • 2023年6月30日 トピックス

    「スマートエネルギーマネジメントシステムの構築」の研究開発責任者が決定しました。
    研究開発責任者の決定について(PDF:187KB)

  • 2023年5月10日 トピックス

    「スマートエネルギーマネジメントシステムの構築」の公募は終了しました。
    ご応募ありがとうございました。

戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)とは

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公募一覧

2023年度公募
公募期間:2023(令和5)年4月11日(火)~5月10日(水)正午

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「スマートエネルギーマネジメントシステムの構築」の公募は終了しました。
ご応募ありがとうございました。

委託研究に係る書類

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プログラムディレクター(PD)

  • プログラムディレクター(PD)
    浅野 浩志
    岐阜大学 高等研究院 特任教授
    (一財)電力中央研究所 研究アドバイザー
    東京工業大学 科学技術創成研究院 特任教授

研究開発内容

 本課題では、2050 年カーボンニュートラル、エネルギー安全保障の確保、ならびに Society5.0 の実現に向けて、従来の一建物や一地域における電力マネジメントの枠を超え、クロスボーダー・セクター横断での、主に再生可能エネルギーを起源とする電気・熱・水素・合成燃料を含めた様々なエネルギーを包含する「スマートエネルギーマネジメントシステム」を構築し、次世代の社会インフラの確立を目指します。

サブ課題 A 『エネルギーとモビリティ等』
電力セクターと交通・運輸セクターのカップリングにより、エネルギー生産から(民生・産業・運輸部門での)統合利用までの最適運用マネジメントを行う技術およびプラットフォームを開発・実証する。
セクターカップリング型スマートグリッドの実現を目指す。

サブ課題 B 『エネルギー生産・変換・貯蔵・輸送』
水素・アンモニア・e-fuel など各種エネルギーキャリアの相互変換や、運輸部門等モビリティ分野のカーボンニュートラル化、集中型/分散型利用等に係るマネジメント技術を開発・実証する。
スマートクロスグリッドの実現を目指す。

サブ課題 C 『エネルギー最適利用』
家庭用、業務用、産業用、運輸のエネルギー効率化技術の開発とその最適な組み合わせによる運用の実証を行う。
スマート熱グリッドの実現を目指す。

本課題の詳細は、
「社会実装に向けた戦略及び研究開発計画」(戦略及び計画)(PDF:6.1MB)(外部サイト:内閣府)
をご覧ください。(令和5年11月6日更新)

研究開発体制

サブ課題A:エネルギーとモビリティ等

研究開発テーマ 研究開発責任者
概要
A1
エネルギーとモビリティのセクターカップリング
林 泰弘(早稲田大学)
EV化が進展した社会において、エネルギーとモビリティのセクターカップリングにおけるセクター間の相補的な全体最適による社会的便益の最大化を実現するため、「電力・交通データ連携型スマートEMSの社会実証と事業性検証」をテーマに研究を行う。本研究では、①宇都宮市におけるスマートメータデータや公共交通運行データ等の大規模面的データを格納するデータ基盤を構築・活用し、自治体や事業者と連携して実施するEMSの都市視点での社会実証、②ワイヤレス給電対応EVと建物間の協調EMSの建物視点での技術実証、③フィールド実証のデータ分析に基づく社会科学の知見を踏まえた社会経済視点での事業性検証、の3つの個別テーマ研究を並列に実施しながら、各々を連携させる形で推進する。また、実証・検証の成果を踏まえ、カーボンニュートラルを実現する社会インフラ再構築へ向けての制度・政策の提言等を行う。
A2
RE100を実現する農村型VPPの開発
遠藤 和子(農業・食品産業技術総合研究機構)
農山漁村地域には、太陽光、小水力、バイオマス、および地中・地下・表層水熱源等の再生可能エネルギー源が豊富に存在しており、わが国の目標である再エネ導入割合の向上への貢献が期待される。しかしながら、季節や時間帯によって大きく変動する電力需給に対し、柔軟で事業性のある需給調整技術が未確立であることから、農山漁村地域の再エネポテンシャルが十分に活かされていない状況にある。
そこで、データ連携基盤技術を活かして変動する電力需要や再エネ発電量を解析、制御し、かつ余剰電力を熱エネルギーとして貯留、利用する技術や蓄電を組み込むことにより、出力変動を小さくする「農村型バーチャルパワープラント(VVPP)」の開発を目指す。これにより、農山漁村地域が有する再エネポテンシャルを最大限に引き出し、農業生産の向上と地域経済社会の発展を実現するとともに、CO2排出を大幅削減するカーボンニュートラル社会の実現に貢献する。

サブ課題B:エネルギー生産・変換・貯蔵・輸送

研究開発テーマ 研究開発責任者
概要
B1
アンモニア・水素利用分散型エネルギーシステム
神原 信志(岐阜大学)
アンモニアは、早期に社会実装可能な脱炭素エネルギーおよび水素キャリアとして期待されている。しかし、産業・運輸・民生分野でのアンモニア利用のアプリケーション開発は非常に少なく、2030年社会実装を目指して早急に取組む必要がある。本研究開発は、産業ニーズの高いアンモニア・水素利用の工業炉、ボイラ、ガスエンジンおよび燃料電池発電システム、コミュニティ内水素搬送・利用システムの要素研究と実証研究を目的とする。これらの研究開発によって、ゼロカーボンの産業用工業炉、ボイラ、発電システム、および民生用水素利用デバイスが実用化され、Society 5.0(エネルギーの安定供給、省エネ、CO2排出大幅減)の実現に寄与する。本研究開発では、燃焼器用アンモニア改質器ユニット、燃料電池用アンモニア改質器ユニット、マイクログリッドエネルギーマネジメントシステム、水素搬送用カートリッジ等が新たな製品として開発される。
B2
カーボンニュートラルモビリティシステム
安東 弘泰(東北大学)
カーボンニュートラルモビリティシステムの創成のために以下の検討を行う。太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーから電力、気体・液体燃料等のエネルギーポートフォリオを構成して、需要に応じた最適化により再エネの余剰電力を無駄なく使う。ここでは、電力とモビリティの多重ネットワークからなるシステムに関する市場設計も行う。また、液体燃料であるe-fuelを基本とした移動体向けカーボンニュートラルシステムを構築する。e-fuel炭素循環型モビリティシステム、vACRES、の創出を行い水素の輸送、貯蔵コストを省き、かつ、在来エンジン自動車(ICEV)さらに燃料電池自動車(FCV)に適用できる新たなカーボンニュートラル移動体システムの可能性を検討する。さらに、EV,FCV,CNGバスや農業機械などの多様なロードに対し、グリーン水素や排二酸化炭素を使ったメタンおよびe-fuelの製造を行い、その合成過程の発熱を使った効率化技術も合わせた実証を行う。
B3
系統安定化をサポートするUSPMによるインテリジェントパワエレシステムの開発
伊東 淳一(長岡技術科学大学)
系統安定化機能を有する次世代高パワー密度USPMの要素技術を確立し、幅広いエネルギーマネージメントシステム(EMS)への応用に向けたスマートインバータ、スマート電源などのインテリジェントパワエレシステムの開発を目的とする。
USPMの高パワー密度化に向けた基盤技術およびEMS視点からのUSPMの最適化を実現するために、次世代USPMの主回路最適化技術、高機能ゲート駆動回路や最適パッケージングによる信頼性向上技術開発、次世代USPMとしての統合化とそれを用いたパワエレシステムの開発、様々な用途(再エネ、蓄電等)に対応したUSPMのライブラリ開発、EMS向けに最適化したUSPMの上位コントローラの開発およびUSPM設計ツールの開発を行う。またインテリジェントパワエレシステムへの応用として系統安定化機能を有する次世代USPMを用いたスマートインバータや電気自動車向け充電器などの次世代USPMを用いたスマート電源の技術開発を行う。

サブ課題C:エネルギー最適利用

研究開発テーマ 研究開発責任者
概要
C1
エリアエネルギーマネジメントシステムのプラットフォーム開発と実装
岩船 由美子(東京大学)
都市や街区等の様々なスケールのエリアにおけるEMS実現に貢献するシステム・技術を開発する。まず、自治体単位のEMSのために、自治体の現状把握、将来検討を支援するエネルギー需要データや分析ツールからなるローカルエネルギープラットフォームを開発し、地方自治体と最終消費者のラストワンマイルをつなぎ、最終消費者の行動やニーズを踏まえた、継続性・実効性のある温暖化対策を実現することに貢献する。また、未来都市におけるカーボンニュートラルや居住快適性などの持続可能性を実現するため、建築・交通・人間活動にかかわる各種スマート技術の導入シナリオを構築し、デジタルツイン技術を活用して、スマートエネマネのための新たなシミュレーション基盤を開発する。さらに、街区単位では、既存建築物のオペレーショナルデータを活用した大規模ビル向けEMS、中小規模ビル向けEMS、それらを実装するためのエリアマネージメントシステムの開発および事業化を目指す研究を実施する。
C2
熱エネルギーマネジメントシステムの基盤技術開発と共通化
齋藤 潔(早稲田大学)
熱利用技術では、従来のようなデバイスや個別システムの性能向上の積み上げでは、さらなる大幅な性能向上や脱炭素化には限界がある。そこで、このような限界の突破を可能とするシステム統合化ソフトウェアとしてのEMSに加えて、ハードウェアとしての機器やセンサも含めた異業種、異システムが連携可能なEMSプラットフォームを構築する。このプラットフォームを活用してコロナ感染症をはじめとした急変する社会的要請や今後大幅に利用が増大する再生可能エネルギーの導入にも対応可能ないくつかの統合システムを具現化し、社会実装まで進める。同時に、これまで不明瞭であったEMS導入効果の「見える化」を可能とするデジタルツイン技術によって導入効果の予測や検証まで行えるエコシステムを構築し、柔軟で強靭なエネルギー需給体系を実現した未来社会像の早期実現に貢献する。
C3
産業用スマートエネルギーマネジメント連携システムの開発と実装
天野 嘉春(早稲田大学)
事業者の所有する分散した産業用エネルギー生産、貯蔵および利用設備を協調させ、地域の再生可能エネルギーを利活用する最適運用を実現するしくみを開発し、実際の製造現場に適用し、その実用性を検証する。すなわち、工場内・工場外を含めて最適なエネルギーマネジメントを実現するシステムを構築するため、必要な機能の開発とインターフェースや仕組みを定義・実装し、その効果を検証する。本研究で開発した成果を広く活用できるよう早稲田大学にテストベッドを構築し、技術検証環境を整備する。最終的には、開発した仕組み、インターフェース、ルールなどを日本発の産業用エネルギーマネジメントシステムの連携方式として、国際標準に資する基盤技術を構築することで、日本の産業界のエネルギーソリューションビジネスにおける国際競争力を強化する。

お問い合わせ先

国立研究開発法人科学技術振興機構 イノベーション拠点推進部
〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

E-mail : SIP総合窓口メールアドレス
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