革新的構造材料

最終更新日:2017年7月10日

3府省合同 構造材料プログラム「研究成果報告会」
(2017年6月13日 イイノホール&カンファレンスセンター)

 平成29年6月13日(木)、東京・千代田区のイイノホール&カンファレンスセンターにて戦略的イノベーション創造プログラム「革新的構造材料」(SIP-SM4I)、京都大学 構造材料元素戦略研究拠点(ESISM)、新構造材料技術研究組合(ISMA)主催による『3府省合同 構造材料プログラム「研究成果報告会」』が開催されました。

 これは、内閣府が実施している「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP) 革新的構造材料」、文部科学省が実施している「元素戦略プロジェクト<研究拠点形成型> 構造材料領域」、経済産業省が実施している未来開拓研究プロジェクト「革新的新構造材料等研究開発」が連携し、研究開発の概要や成果を多くの方々に知っていただき、共有する場として企画されたものです。
 本研究成果報告会は、SIP-SM4I・ESISM・ISMAそれぞれの研究者がプレゼンテーションとパネルディスカッション形式で報告・討論する講演会場、研究者がポスター発表を行うポスターセッション会場で構成され、約500名を越える方々が来場されました。

 開会挨拶で岸輝雄SIPプログラムディレクター(PD)・ISMA 理事長からは、日本の構造材料研究の全体構想とビジョンが説明され、また内閣府 久間和生議員からは日本の輸出額の20%以上を占める材料分野の強化によって産業活性化の可能性があること、その達成に向けて本成果報告会を相互の研究理解に役立て、新しい共同研究を生み出す機会にしてほしい、との激励がありました。
 その後、各プログラムに参画している研究者から成果発表が行われました。SIPからは日本の航空機産業の発展をめざしてA)樹脂・FRP、B)耐熱合金・金属間化合物、C)セラミックス基複合材料、D)マテリアルズインテグレーションの4領域で推進している研究開発が紹介されました。またESISMからは構造材料における基礎研究を中心にした電子論、解析・評価、材料創製の3グループで実施している研究成果の発表が、ISMAからは自動車を中心とした輸送機器の主要な構造材料の高強度化等に係る技術開発の成果報告が行われました。
 3プログラムの発表後、物質・材料研究機構(NIMS)の長井寿氏をファシリテーターに迎え、「日本発軽量マルチマテリアル輸送機械をどうやって実現していくのか?」をテーマに、パネルディスカッションを行いました。(1)到達しつつある新しい地平、(2)社会実装のために必要な新しい基礎研究、(3)省庁・産学官共創に向けた3プロジェクトの連携、について各プロジェクトに参画する7名のパネリストがそれぞれの視座から発言、討議されました。

 別室で行われていたポスター会場にも多くの方々が足を運ばれ、参画している研究者等と活発な議論が行われました。全体を通して、技術革新を次世代につなごうとする活気ある盛況な報告会となりました。

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    ▲岸輝雄PDによる開会挨拶の様子
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    ▲久間和生 総合科学技術イノベーション会議常勤議員によるご挨拶の様子
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    ▲研究成果報告の様子
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    ▲パネルディスカッションの様子(上:会場全体、下:パネリスト=右から落合庄治郎氏、石外伸也氏、今成邦之氏)
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    ▲ポスターセッションの様子