医療スタッフの動きと会話を立体的に解析する

医療スタッフの動きと会話を立体的に解析する

救命救急センターにおけるチームワークは、どのようにおこなわれているのでしょうか。その秘密をさぐるため、特殊なカメラと、会話の分析をあわせて用いることにしました。
センターに何台かのステレオ・カメラを取りつけ、スタッフたちがどのように動いているのか記録することにしました。ステレオ・カメラだと動きを立体的に録画することができますから、それらの録画画像を統合し、誰がいつどのように動いたかを3次元的に再現することができます。動きの速さ、スタッフ間の距離、止まっている時間、そして、それらの動作と言葉がどのように連動しているかも記録します。
このプロジェクトのメンバーである情報工学の専門家は、ステレオ・カメラの映像を分析するコンピュータ上のシステムを開発しました。また、同じくメンバーの社会学の専門家は、医師の言葉や家族の会話を分析しました。
科学的な分析をおこなうことで、医療者たちの動きや立ち位置・医療行為の種類・会話を、あわせてコンピュータ上で精密に再現することが可能になりました。これは、救急医学にかかわる人たちや医学生のシミュレーション教育等に応用していきます。

2012年9月30日をもちまして、領域の活動は終了致しました。