技術開発の速さと問題の複雑さに対応する

技術開発の速さと問題の複雑さに対応する

自閉症に関する研究は、日々進んでいます。たとえば、3歳児の脳機能を調べる機械が開発され、これによって早期発見が可能になるとされています。また、オキシトシンというホルモンが自閉症の症状をやわらげる働きがあるという研究もおこなわれています。
こういった最新の科学技術を歓迎する自閉症者の家族もいますが、不安を持つ人もいます。わが子が自閉症と診断された親へのサポートも必要になるでしょう。また、早期発見をして社会に適合させようという考え自体に抵抗感を持つ人も多くいます。社会のほうが変わって、自閉症を個性として受け止めれば解決できる問題もたくさんあるからです。
科学技術の進歩に翻弄されることなく、それぞれの事情や考えを持つ本人や家族をきめこまかく配慮することが大切です。それには、いろいろな立場の人がかかわりながら、幅広く、地域まるごとで、科学技術をどう受け入れ、使っていくかを考える仕組みが必要なのです。

2012年9月30日をもちまして、領域の活動は終了致しました。