食の安全の主役は一般の消費者

食の安全の主役は一般の消費者

遺伝子組換え作物とは、遺伝子を操作して目的に合った特性を与えた農作物です。たとえば丈夫で病気になりにくければ収穫が安定しますし、害虫に強ければ農薬を減らせます。「栄養価が高い」「医薬品に使える」など特殊な性質のものを生み出す研究も進んでいます。
しかし一方で、食べた人の健康や生態系に悪影響を与える危険があると言う専門家もいます。現在の日本では、食用商品としての栽培はまだおこなっていません。ただし家畜の飼料や加工品の原料としては多く輸入されており、すでに摂取されているとも言えます。遺伝子組換え作物の是非については、専門家の間でも意見が分かれているというのが現状です。
「GMどうみん議会」では、専門家はできるだけわかりやすい言葉で説明し、消費者は遠慮せずに疑問点や不安点を専門家にぶつけ、納得するまで説明してもらいました。消費者どうしでも、それぞれの意見を述べ合いました。このようなきめの細かいやりとりや、集中した討議をすることができれば、専門的な知識が必要な複雑でむずかしいテーマであっても、一般の消費者が論じ合うことは充分可能なのです。「素人にはむずかしいから」と消費者との充分な話し合いをおこなわずにものごとを進めれば、不安や不信感が増すばかりです。

2012年9月30日をもちまして、領域の活動は終了致しました。