消費者の意見をまとめる

消費者の意見をまとめる

食の安全を守るルールづくりに消費者が参加する。その具体的な方法をさぐるため、このプロジェクトでは遺伝子組換え作物について討議する「GMどうみん議会」を開きました。
集まったのは、北海道に住む一般の消費者たち16人です。無作為に抽出した道民の中から希望者を募り、年齢や性別、地域のバランスを考慮して選ばれました。そこに、6人の専門家が加わります。遺伝子組換え技術の開発者、環境への影響の研究者、海外の事情に詳しい専門家、道内の農業に詳しい農協の人などです。話し合いが正しくおこなわれているか見張る監督委員会、司会者、運営スタッフなども協力しました。
16人の多くは、最初は遺伝子組換え作物についてあまり詳しく知りませんでした。今後北海道が遺伝子組換え作物の栽培を進めるべきかどうか、専門家の話を聞きながら、2日間集中して討議をおこないました。そしてその結果を提言書にまとめ、北海道に提出しました。このやり方は、市民陪審という手法がもとになっています。
無作為に近い条件で選ばれた市民が、専門家の情報を吟味し、他の参加者の意見を聞き、真剣に自分の考えを深めました。そういう条件のもとに作られた提言は、かたよりのない、北海道民の一般的な意見に近いものとしての説得力を増すのです。

2012年9月30日をもちまして、領域の活動は終了致しました。