食の安全を守るのは誰?

食の安全を守るのは誰?

食の安全でもっとも大切なのは、食べる人の害にならないかどうかです。ですから、本来ならば、消費者が中心になって方針を決めてゆくべきです。でも実際は、国や自治体や企業が決めた基準に従っていることがほとんどです。
食の安全のルールづくりに消費者が参加しにくい理由の第一は、たくさんの専門知識が必要だからです。化学、医学、生物学、農学、また、食品流通や法律などを考え合わせなくてはなりません。もっと広く、環境問題や食糧問題、食文化にも関係する、複雑でむずかしいポイントがたくさんあります。でも、むずかしいからこそ、専門家や関係者と消費者が、もっとよく話し合う必要があるのです。
1990年代、BSE 問題が起こり、BSEに感染した牛を食べた約200人が不治の病にかかりました。その詳しい原因はいまだに特定されていません。けれど、初期の段階で科学者と社会がもっと密接に情報や意見を交換していたら大きな被害は防げた、という指摘があります。

2012年9月30日をもちまして、領域の活動は終了致しました。