持続可能社会に向けた細胞農業技術のELSI/RRIの検討
研究開発プロジェクト
- バイオ・ライフ
- 環境・エネルギー
プロジェクト概要
食肉培養に代表される細胞農業技術は、先端テクノロジーを駆使して食料生産を可能にするものであり、各国で活発な開発競争が進んでいる。動物福祉や環境保護、持続可能な食料生産への貢献が期待される一方で、従来のフードシステムに変革を迫り、文化・社会規範へのインパクトも大きいことから、現時点ではまだ顕在化していないELSI論点の検討が急務です。
本プロジェクトは、細胞農業技術が持続可能な社会の中核に据えられるにあたって課題となるELSIを予見的に分析・考察します。人文社会科学の英知を結集し、経済的指標では測りきれない、市民意識や政治、倫理の領域への影響を重視し、日本の文脈にも配慮しながら、その課題抽出と検討を行います。また、課題探索・設定から成果創出に至る各段階で技術開発現場やステークホルダーと密接に協働し、その知見・成果を研究・技術開発のプロセスに発展的に含める、RRIの先駆的実践にも取り組みます。
・参画・協力機関:弘前大学、東京工業大学、京都大学、東京大学、大正大学、横浜国立大学、北海道教育大学、日本細胞農業協会、細胞農業研究機構、農林水産省、日清食品ホールディングスなど
・キーワード:細胞農業技術、予見的分析、研究開発との共創
・研究開発期間: 2021年10月~2025年3月
・グラント番号: JPMJRX21J5
日比野 愛子
弘前大学 人文社会科学部
教授