ELSIキーワードマップ Ver.2.0

科学技術と人・社会との<よりよい>関係とは?

キーワードマップ:「専門家」や「市民」とは誰のこと?それぞれの役割はなに?

「専門家」や「市民」は大雑把な言葉で、使う場面によってそのイメージは変わります。専門知は複雑で不確実なものであるため、その知識は特定の集団内や集団間で形成され、知識に対する信頼は専門家の人格的な信頼を含めた属人的なものになりがちです。市民は専門家の人格ばかりでなく、その専門知にまでアクセスして知識に対する信頼を高めるにはどうしたらよいでしょうか。一方、市民も専門家とは異なる知識を持ち、それぞれの現場で活躍しています。そもそも専門家と市民は分けられ、分ける意味があるのでしょうか。こうしたなかでELSIに関わる専門家は、どのように自分の役割を認識し、科学技術や社会の発展における新たな創造や革新につながる形で活動できるでしょうか。

専門家や市民の多義性

人々が時々で顔を思い浮かべる専門家や市民と、自分の意見や価値観に照らして支持や批判をする専門家や市民の範囲や粒度が異なっており、それは人格的な信頼によっても左右されること

専門知の帰属とその役割

複雑で不確実な知識をもとに社会的判断を迫られる状況において、信頼できる専門知を有する組織や個人を特定し、社会に対して責任ある行動を求めること

前向きな協働

科学者やステークホルダーにとって耳が痛く、守りの対応になりがちな科学技術の倫理的・法的・社会的課題に対し、技術や社会の革新に向けて先回りして議論し、ポジティブに協働していくこと

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