ELSIキーワードマップ

キーワードマップ:ことばを紡いでいく意味

過去になされた意思決定においてどのような価値判断が前提とされ、どのようなことが見落とされていたかを振り返る際、そこで表出された言葉の意味と現在の政策や社会への影響を考えることは重要である。現在の問題に対し、過去の教訓や失敗事例、時間とともに変化する人々の多様な「語り」から何を学べるか。また、言説として語りえないものや視覚的に表現されるもの、現前していない未来に対する言説の限界や可能性をどのように意識し、科学技術のガバナンスにつなげていくことができるか。

過去の言説との接続

過去になされた意思決定や社会的・倫理的な議論を現在でも参照したり、事故や災害の経験など時間とともに変わる語りや、時間が経って出せる語りを継承していくこと

言葉のズレへの対処

専門性や価値の異なる人々の間に生じる言葉遣いやその背景にある世界観の違いを意識し、対話や協働が可能となるための調整をしたり、そのための言葉づくりをしていくこと

語りのダイナミクス

SNS上などにおける同質的な語りの増幅や強い語りによる回収がある一方、曖昧であったり成熟していない語り、個人的な経験から来る実感を持った語りなど、語りの持つ《いま・ここで》の性質のこと

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