LCS-FY2017-PP-12
「低炭素技術設計・評価プラットフォーム」の構築(Vol.4)
概要
LCSでは、定量的技術システム研究に基づいて、様々な低炭素技術の定量的評価を行っている(LCS提案書(FY2014-PP-00(2014年6月)),(FY2016-PP-00(2016年12月))参照)。そのなかにおいて、「低炭素技術設計・評価プラットフォーム」(以下、プラットフォーム)は、定量的評価を支援する情報システム基盤である。プラットフォームは種々の低炭素技術の定量的評価に利用されている。将来重要になる個々の技術システムに対して、本プラットフォームを利用した評価・分析を行うことによって、今後の政策提案につなげてゆく。
低炭素技術の性能およびコストの将来を見通し、技術進展を図るための今後取り組むべき研究開発方向を提示するためには、低炭素技術を階層的に構造化した定量的な分析が必要である。プラットフォームの役割はLCSにおけるこの定量的な分析のために要する時間とコストを削減すると共に、評価したプロセス・評価結果などの知識の共有のために、データベース化やライブラリー化などの仕組みを開発・提供することである。定量的分析から、性能向上やコスト低減に関する問題点やヒントを発掘するには、評価の視点や基準を明確にし、継続的な評価が確実に行えるとともに、関係部門での共有が重要である。
昨年度までに低炭素技術設計・評価プラットフォームとして種々の機能の開発、データベースやライブラリーの充実を図ってきた。今年度は
(1) 新たなプロセスへの適用拡大
水素技術、固体酸化物形燃料電池(SOFC)
(2) さらなる機能の開発、既存Excel資産との連携
最適化計算機能
(3) データベースの充実
物質収支・エネルギー収支・機器選定手順など計算ライブラリー、ユーザ定義関数ライブラリー
(4)システム操作性の向上
「基の数式」表示機能
を進めてきた。今後もこれらを継続して進める。
提案書全文
関連提案書
- 2050年の「明るく豊かな低炭素社会」実現のための課題と展望(4.92MB)
- 「明るく豊かな低炭素社会」の実現を目指して(2.42MB)
- 「低炭素技術設計・評価プラットフォーム」の構築
- 「低炭素技術設計・評価プラットフォーム」の構築(Vol.2)
- 「低炭素技術設計・評価プラットフォーム」の構築(Vol.3)
- 蓄電池システム —要素技術の構造化に基づく定量的技術シナリオと科学・技術ロードマップ—
- バイオマス廃棄物のメタン発酵(着手段階)
- 地熱発電(Vol.1) —発電量拡大に向けた設計・評価—
- 地熱発電(Vol.2) —高温岩体発電の発電コスト試算—
- プロセス機器選定と製造コスト、環境負荷算出のための基礎データベース作成 —製造機器・材料・コスト情報の構造化—