低炭素社会の実現に向けた技術および経済・社会の定量的シナリオに基づくイノベーション政策立案のための提案書

LCS-FY2013-PP-03

蓄電池システム
—要素技術の構造化に基づく定量的技術シナリオと科学・技術ロードマップ—

概要:蓄電池の製造コスト低減に向けて

 蓄電池の普及・利用拡大のためには、豊富な資源を使用しながら、電池性能の向上や低コスト化、低環境負荷を両立する技術開発が必要である。要素技術の開発にあたっては、蓄電池性能向上や製造コスト低減効果など具体的かつ定量的な議論により技術開発課題を設定することが重要である。

 本取り組みでは、蓄電池性能の向上と製造コストの低減を達成するための要因とその効果を定量的に明らかにし、高性能蓄電池の開発に必要となる具体的な研究開発課題を明確化するため、定量的技術シナリオを用いてコスト構造を評価し、実現に向けた科学・技術のロードマップを作成した。
 蓄電池システムの現状および将来の技術進展を考慮した解析結果から、現状の製造コストが18円/WhSTであり、生産規模拡大、収率改善および高エネルギー密度化により2020年に7円/WhST(340WhST/kg-battery)、2030年に4円/WhST(600WhST/kg-battery)に至る道筋を示した。この蓄電池技術の進展を考慮した製造コストを評価し、将来の技術開発課題の重要項目を明らかにした。

提案書全文

関連提案書