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- 革新的力学機能材料の創出に向けたナノスケール動的挙動と力学特性機構の解明/
- [ナノ力学] 令和元年度採択課題
東京科学大学
物質理工学院
教授
伊藤 浩志 | 山形大学 大学院有機材料システム研究科 教授 |
巳上 幸一郎 | パナソニックインダストリー(株) 技術本部 主幹技師 |
物質に作用するマクロスケールの力学的刺激(圧縮、延伸、せん断、曲げ、衝撃、摩擦など)が起源となって機能を発揮する材料は「力学機能材料」と呼ばれています。本研究では、平衡系の特殊な共有結合を利用する「動的共有結合化学」を基盤として、複数の力学機能を示す力学「多機能」高分子材料の創出を目的とします。さらに、マルチスケールでの動的な解析に基づく動作原理の解明と材料設計指針の確立を目指します。
東京大学
大学院工学系研究科
教授
佐藤 浩太郎 | 東京科学大学 物質理工学院 教授 |
増渕 雄一 | 名古屋大学 大学院工学研究科 教授 |
眞弓 皓一 | 東京大学 物性研究所 准教授 |
人工腱・靭帯への応用を目指し、繰り返し衝撃が加わる過酷な環境においても常に一定の力学応答を示し(力学的ロバスト性)、生体適合性を示す革新的なハイドロゲル材料を開発します。力学的ロバスト性実現のため、動的・静的結晶化制御という新規タフ化機構を導入します。合成・実験・シミュレーションを用い、動的・静的結晶化の学理を解明し、さらに開発したゲルによる人工腱・靭帯を作製し、動物実験レベルでの実証を行います。
東北大学
多元物質科学研究所
教授
末永 和知 | 大阪大学 産業科学研究所 教授 |
溝口 照康 | 東京大学 生産技術研究所 教授 |
吉田 要 | 一般財団法人ファインセラミックスセンター ナノ構造研究所 主任研究員 |
軽量・高強度材料を実現する有力な方法として有機材料と無機材料の複合化があります。このような複合材料には異なる素材が接する界面(異種界面)が存在し、材料の機能に重要な役割を果たします。本研究では、最先端の電子顕微鏡計測と理論計算を用いて界面における原子・分子の配置や運動を厳密に特定し、さらに、その知見をマクロスケールでの剥離現象の観察結果に応用することで、異種界面の接着・剥離の基本原理に迫ります。
京都大学
大学院工学研究科
教授
下川 智嗣 | 金沢大学 理工研究域 教授 |
村松 眞由 | 慶應義塾大学 理工学部 准教授 |
村山 光宏 | 九州大学 先導物質化学研究所 教授 |
ナノ・ミクロ組織を高度に制御した金属材料において、粒界・界面からの種々の変形モードの新たな発生(核生成)をもたらす機構と、その結果生じる加工硬化能の再生機構を基礎的に明らかにした上で、異なる変形モードを順次核生成できる材料とナノ・ミクロ組織を設計し、高強度と高延性を両立した構造材料を実現します。最先端の実験手法と計算手法を駆使し、ナノスケールの変形機構とマクロスケールの力学挙動を結びつけます。
九州大学
大学院工学研究院
教授
佐々木 泰祐 | 物質・材料研究機構 磁性・スピントロニクス材料研究センター グループリーダー |
濱田 繁 | 九州大学 大学院工学研究院 教授 |
平山 恭介 | 香川大学 創造工学部 准教授 |
松田 健二 | 富山大学 学術研究部 教授 |
山口 正剛 | 日本原子力研究開発機構 システム計算科学センター 研究主幹 |
渡邊 育夢 | 物質・材料研究機構 マテリアル基盤研究センター 主幹研究員 |
粒子界面の剥離による延性破壊という問題にRevisitします。最先端マイクロ・ナノトモグラフィーをナノとマクロとを結ぶ架け橋とし、これにナノスケール・イメージベース計算物理解析とマクロな機械工学アプローチとを組み合わせます。これにより、非整合界面の剥離プロセスを解明すると共に、その支配因子を物理的に明示します。また、転位(ナノ)=歪み(マクロ)であることを利用し、ナノからマクロを繋ぐ学術手段を確立します。
東京大学
大学院工学系研究科
教授
森田 孝治 | 物質・材料研究機構 電子・光機能材料研究センター グループリーダー |
山本 剛久 | 名古屋大学 大学院工学研究科 教授 |
セラミック材料は、強電界下において低温・高速超塑性変形等の特異な力学応答を示すことが分かってきました。その背後には、強電界による粒界・界面等のナノ領域における動的挙動の励起現象、すなわち強電界ナノダイナミクスという新たな物理が隠れています。本研究では強電界ナノダイナミクスの学理を構築し、セラミックスにおいて大きな延性や強電界修復といった新たなマクロ力学応答を発現させる理論的指針の獲得を目指します。