戦略目標
社会課題解決を志向した計測・解析プロセスの革新
資源循環の実現に向けた結合・分解の精密制御
元素戦略を基軸とした未踏の多元素・複合・準安定物質探査空間の開拓
自在配列と機能
情報担体と新デバイス
ナノスケール動的挙動の理解に基づく力学特性発現機構の解明
トポロジカル材料科学の構築による革新的材料・デバイスの創出
研究総括
竹内 正之(物質・材料研究機構 高分子・バイオ材料研究センター センター長)
概要
本研究領域は、「トランススケール」というキーワードをもとに、より良い社会を築くための革新的マテリアル創成を目的とします。マテリアルは、産学の強みであり、新しい資本主義の成長戦略全てに貢献し得る重要な基盤技術とされています。革新的マテリアルの創成には、トランススケール(ナノ~メソ~マクロ)な理解が大きな鍵を握ります。特に、機能化へのアプローチにおいてナノ領域とマクロ領域が必ずしも直結しないという大きな課題に対して、スケールを超越して挑むことに大きな意義があります。本研究領域では、構造、計算、計測、データなどの多様な分野において、基礎学問に立脚しながらも、空間的または時間的なスケール階層をまたいだ理解により、真に機能する革新的マテリアル創成を目指します。
ここでいうマテリアルには、物質、材料、プロセス、ナノテクノロジー、デバイスを含みます。具体的には、ナノ領域として、原子、分子、結晶、超分子、微粒子、透過型電子顕微鏡、原子間力顕微鏡、X線、第一原理計算、分子動力学、マテリアルズインフォマティクスなどを対象とし、マクロ領域として、高分子材料、金属組織、複合材料、光学顕微鏡、有限要素法、マテリアルズインフォマティクス、プロセスインフォマティクスなどを対象とします。
研究推進にあたっては若手研究者育成の観点を重視し、異分野交流の場を設けることで、社会に貢献する先端研究を推進する研究者の育成、及び将来の連携につながる幅広い人的ネットワークの構築を積極的に図ります。
本研究領域は、文部科学省の選定した戦略目標「
社会課題解決を志向した計測・解析プロセスの革新」、「
資源循環の実現に向けた結合・分解の精密制御」、「
元素戦略を基軸とした未踏の多元素・複合・準安定物質探査空間の開拓」、「
自在配列と機能」、「
情報担体と新デバイス」、「
ナノスケール動的挙動の理解に基づく力学特性発現機構の解明」、「
トポロジカル材料科学の構築による革新的材料・デバイスの創出」のもとに、2023年度に発足しました。
領域アドバイザー
芥川 智行 |
東北大学 多元物質科学研究所 教授 |
有馬 孝尚 |
東京大学 新領域創成科学研究科 教授/理化学研究所 創発物性科学研究センター グループディレクター |
木本 浩司 |
物質・材料研究機構 マテリアル基盤研究センター センター長 |
金原 数 |
東京科学大学 生命理工学院 教授 |
龔 剣萍 |
北海道大学 大学院先端生命科学研究院 教授 |
茂本 勇 |
ダイキン工業(株) テクノロジー・イノベーションセンター 技師長 |
戸田 裕之 |
九州大学 大学院工学研究院 教授 |
畑中 美穂 |
慶應義塾大学 理工学部 准教授 |
福島 孝典 |
東京科学大学 総合研究院 教授 |
矢貝 史樹 |
千葉大学 国際高等研究基幹 教授 |
柳田 剛 |
東京大学 大学院工学系研究科 教授 |
吉田 亮 |
情報・システム研究機構 統計数理研究所 教授 |
採択課題一覧
- 2023年度採択課題
- 2024年度採択課題