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- 竹内超量子もつれプロジェクト
研究総括 竹内 繁樹
(京都大学 大学院工学研究科 教授)
研究期間:2024年10月~2030年3月
グラント番号:JPMJER2402
近年、量子技術の研究が注目されています。しかし量子コンピュータの実用化には、その情報の最小単位(量子ビット)の数を、現在の1万倍以上に大規模化することが必要とされており、そこには様々な課題があります。特に、量子ビット数を増やすほど、その量子状態を決める要素の数が爆発的に増大し、量子状態における量子もつれの状況も複雑化するのに対し、量子状態への情報の効率的な書き込み、読み出しや識別の方法は十分に理解されていません。
本研究領域では、情報科学、数学、物理学の理論研究と、量子光学の実験研究を融合し、従来の「量子もつれ」の概念を超えた「超量子もつれ」の基礎原理を解明し、複雑な量子状態の識別や、効率的な情報制御の手法開発に挑戦します。また、様々な量子の中でも制御性が高い光子を用いた実証的な研究を進めるとともに、未開拓の波長域での量子もつれ光の実現と、光量子センシングへの応用に向けた研究を実施します。
これにより、これまで扱うことのできなかった規模の量子状態の活用を実現し、全く新しい量子情報処理や光量子センシングの創出につなげていくことで、材料科学から医療といった幅広い分野への学術的・社会的なインパクトが期待できます。
・理論グループ
・超越量子相関実験グループ
・極限量子もつれ実験グループ