酒井複素ゲルプロジェクト

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研究総括 酒井 崇匡
(東京大学 大学院工学系研究科 教授)
研究期間:2024年10月~2030年3月
グラント番号:JPMJER2401

 

 

 高分子ゲルは、高分子網目が溶媒を含んだ物質の総称であり、様々な食品に含まれるほか、ソフトコンタクトレンズやオムツなどに活用されるなど多岐にわたって身近に存在しています。また、高分子ゲルは、弾性率として6桁以上の幅広い範囲をカバーする粘弾性物質群です。一方、高分子ゲルはその複雑で不均一な網目構造により、構造および物性の自在な制御は困難でした。研究総括らが開発したテトラゲルは、ミクロな網目構造を精密制御することによりマクロ物性を精密かつ連続的に制御可能な、極めて均一な構造を有する高分子ゲル群です。

 本研究領域では、テトラゲルで得られた学理をもとに、新しい理論体系の構築や網目構造の精密な観察等を行うことにより、一般の高分子ゲルの包括的理解(ゲル科学の探求)に挑戦します。また、生体とゲルの相互作用の制御が可能な生体組織再生の足場材料の開発(ゲル・生体相互作用の解明)を進めます。

 さらに、実体を伴う高分子ゲル(具象ゲル)の理解をもとに、普遍的な要素をとりだして抽象化したゲル(抽象ゲル)という概念を提唱し、具象ゲルおよび抽象ゲルを含む新しいゲルとして「複素ゲル」という新たな領域の構築を目指します。

 

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研究グループ

・ゲル科学探究グループ
・ゲル・生命相互作用解明グループ
・抽象ゲル展開グループ

 

プロジェクトヘッドクオーター

〒113-8656
東京都文京区本郷7-3-1
工学部3号館9階

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