(1)「画像診断バイオセンサとAIoTの融合による喉頭がん早期スマート監視」
(研究代表者:福井大学 学術研究院工学系部門 准教授 坂元 博昭、国立成功大学 医工学科 教授 莊 漢聲)
本研究は、喉頭がんの早期スマート監視技術の開発を目的とするものです。スマートフォン画像を用いて口腔内のガンマーカー分子を測定し、その結果をクラウドに集約してAIによるスマート監視へ発展させます。簡便に喉頭がんを発見・監視するとともに、蓄積されたデータから適切な診断や処置を可能とするシステムを目指します。
(2)「「大気汚染」×「医学」を繋げたAIoTによる新しい予防医療の創出」
(研究代表者:琉球大学 理学部 助教 島田 幸治郎、国立台湾大学 環境工学大学院 教授 蕭 大智)
本研究は、地球温暖化による大気汚染が原因で発病すると報告されている健康被害を解決するために「環境科学」×「医学」のAIoT開発を目的とするものです。大気汚染データや大気汚染との関連が報告されている病気の疫学調査データおよび細胞試験により、大気汚染と病気の関連性をAI解析して新しい予防医学を創出することを目指します。
(3)「AIとIoTを融合したホログラフィック生体流体センシングとパーソナルケアへの応用」
(研究代表者:千葉大学 大学院工学研究院 教授 下馬場 朋禄、台湾師範大学 電子光工学科 教授 鄭 超仁)
本研究は、従来の顕微鏡よりも多様な情報を取得できる小型ホログラフィックカメラにAI技術を組み合わせたAIoT型パーソナルヘルスケア装置の開発を目的とするものです。安価に生体の多様な情報を取得できるIoTデバイスにより、高齢化社会の医療負担の軽減を目指します。
(4)「エッジコンピューティングおよび商用体重計を用いたカフレス血圧測定および栄養管理システムに関する開発」
(研究代表者:会津大学 コンピュータ理工学部 上級准教授 朱 欣、朝陽科技大学 コンピュータ科学・情報工学部 卓越教授 劉 省宏)
本研究は、エッジコンピューティングおよび商用体重計を用いてカフレス血圧を推定し、また体重、体脂肪率およびカフレス血圧から高齢者向け自己ケア用の栄養管理システムおよび運動管理システムを開発することを目的とするものです。高齢者が家庭で栄養管理および運動管理を自ら行うことで、健康増進に貢献することを目指します。
(5)「日本と台湾の糖尿病高齢者における工学技術を利用したサルコペニア予防のための栄養介入策の構築」
(研究代表者:神戸大学 大学院保健学研究科 准教授 山口 裕子、台北医学大学 看護学部 准教授 顏 心彥)
本研究は、日本と台湾の糖尿病高齢者を対象に、サルコペニア予防のための栄養介入策を構築することを目的とするものです。摂取した食事などのライフログをスマートフォンで管理するアプリや骨格筋機能測定機器等のAI技術の開発を行い、高齢者糖尿病と骨格筋機能低下との悪循環を栄養介入によって断ち切ることを目指します。