採択プロジェクト

大学・エコシステム推進型 
大学推進型

早稲田大学

2022年度

 (グレー網掛)は終了課題です。所属・役職名はすべて採択時のものとなります。

採択年度 研究開発課題名 研究代表者 概要
令和4年度(2022年度) 極微量タンパク質測定による抗がん剤スクリーニングシステムの開発
2023年4月
「株式会社BioPhenoMA」起業
早稲田大学
教育・総合科学学術院
教授
伊藤 悦朗
研究代表者はこれまで極微量タンパク質を検出する超高感度測定法を開発してきたが、最近の研究成果において、がん細胞が放出する小胞(エクソソーム)に含まれる極微量の特定タンパク質が、周囲の細胞をさらに悪性化させてしまうことなどを見出し、その特定タンパク質を検出することが新規の抗がん剤スクリーニング法として利用できることが分かった。これは現在使用されている核酸の計測ではほぼ不可能である。そこで、本研究開発では我々の技術をこの薬物スクリーニングに応用するビジネスモデルを提出する。今回は一例として抗がん剤をターゲットとしているが、他の薬剤に対しても十分に応用可能であり、汎用性が高い提案である。
令和4年度(2022年度) 細胞の内在的賦活化による革新的健康・美容産業を創出するオートファジー活性化食品や製品の事業化 早稲田大学
人間科学学術院
教授
原 太一
わが国で急速に進む少子高齢化により、健康寿命の延伸やQOLの向上など、豊かな人生を送る事への社会的関心が高まっている。また近年では、消費者の健康におけるニーズが多様化しており、従来の健康に加え、美容や妊活など多岐に及んでいる。細胞の内在的品質管理システムであるオートファジーの活性化は、様々な疾患の予防、健康寿命の延伸、育毛や肌質の向上、妊娠率の向上と関連することが示されており、健康寿命の延伸やアンチエイジングの切り札としてオートファジーに関心が高まっている。そこで本事業モデルでは、研究代表者の発見しているオートファジーを活性化する食品成分・天然化合物とこれまでの研究で培った研究資材を基礎に、オートファジーを調節する機能性食品やサプリメント、美容品を開発し、「細胞再活性化による健康・QOL向上製品」という新規の市場を構築することを目指す。
令和4年度(2022年度) 失明予防に向けた無線計測治療レンズの事業化検証 早稲田大学
大学院情報生産システム研究科
教授
三宅 丈雄  
本提案課題は、微弱な生体信号(眼圧と涙中糖度)を高感度に測り、適切なタイミングで点眼治療を実現する無線計測治療レンズを開発し、さらに、動物実験と組み合わせた非臨床試験を実施することで、医療機器としての事業化に向けたコンセプトを決定することを主な研究目的とする。その実現のため、開発サポート機関が主催するハンズオン的支援やアクセラレータープログラムに参加することで、本製品を事業化するための市場調査や医療機器としての製品仕様を決定する。なお、本課題で利用するコアな技術は、申請者が単独特許として権利化した技術シーズを利用するものであり、その成果は、失明原因第1位の緑内障と第2位の糖尿病網膜症という社会的ニーズに応じるものである。
令和4年度(2022年度) 大量センサへ配線レスで給電する素子の開発 早稲田大学
先進理工学研究科
教授
柳谷 隆彦    
コロナ、インフラモニタリング、医療費削減の社会問題対策にセンサビッグデータ活用が期待されている。しかし現在データの解析のソフトウェア技術よりハードウェアのセンサ技術が追い付いていない。大量センサを実現するためには環境発電によるセンサの配線レス化が必須である。本研究では配線レスセンサに向けた圧電薄膜を用いた電波昇圧素子 (環境発電素子)を開発する。当研究室では世界で初めて圧電薄膜の分極反転多層成長に成功しており、今回そのシーズ技術(分極反転技術)を用いて電波を用いたセンサへの給電素子の開発を行う。