採択プロジェクト

大学・エコシステム推進型 
大学推進型

大阪工業大学

2024年度

 (グレー網掛)は終了課題です。所属・役職名はすべて採択時のものとなります。

採択年度 研究開発課題名 研究代表者 概要
令和6年度(2024年度) エネルギーハーベスティングのための高効率かつ高感度なマイクロ波電力伝送受信IC及びシステムの開発
採択課題紹介(174KB)
大阪工業大学
工学部 電気電子システム工学科
特任准教授
金城 良守
マイクロ波による無線電力伝送は、ニコラ・テスラによって100年以上前に考案された技術で、ワイヤレス環境においても電力を供給できるシステムである。しかし、配線なしで電気エネルギーを伝送できる利便性はあるものの、有線方式と比較して効率や経済性で欠点があるために普及してはいない。また、電磁波の曝露問題により、大電力の無線電波を浴びると火傷や生命を奪われる可能性があり、有線方式を凌駕できるレベルの電力を送ることが難しい。本研究では、マイクロ波無線電力送電の実用化に向けて、受電側の感度と効率を改善可能な新規集積回路および生命体にとって安全なシステムを目指す。具体的には以下の3つの成果を予定している。
①電力到達距離の延長 電力到達距離の延長に必要な感度向上対策として、従来から使われている2種類の回路を応用した新規回路トポロジーを提案する。
②効率改善 受電器の環境パラメータをモニターすることで最適化制御する方式を集積回路で実現する。
③人体が電磁波の曝露にさらされない安全な無線電力伝送システムの実現 これまで提案されているカメラによる画像処理に加え、マイクロ波を用いた生物の配置を検出する方式を提案する。
上記により、本技術を利用した回路とシステムの特許を取得し、受電デバイスを設計開発する企業として起業を目指す。
令和6年度(2024年度) 広視域ライトフィールドカメラの高精細化による表面欠陥検出システムの開発
採択課題紹介(302KB)
大阪工業大学
情報科学部 情報メディア学科
教授
河北 真宏
被写体から発する光線群を取得できるライトフィールドカメラでは、取得できる光線の角度範囲が狭い(約1~2°)ことが実用上の課題であった。当研究室では、空中像を用いた新規撮影方式を提案し、従来の10倍以上の角度範囲で光線取得を可能とした。本手法では、1台のカメラで様々な方向からの多視点映像が得られるため、目視検査と同様の検査ができる。本提案では、ゴム製品(タイヤなど)のキズ検査を想定し、0.5㎜程度の微小欠陥の検出を可能とするために、映像の解像度を従来の約5倍(60万画素以上)に向上する。また、必要となる画像処理技術も開発してシステムを試作し、表面欠陥の検出の可能性を検証するとともに、研究成果を広くアピールする。以上により、実用的技術を確立して早期の起業を目指す。