採択プロジェクト

大学・エコシステム推進型 
大学推進型

神戸大学

2021年度

 (グレー網掛)は終了課題です。所属・役職名はすべて採択時のものとなります。

採択年度 研究開発課題名 研究代表者 概要
令和3年度(2021年度) 食のバリューチェーンを対象としたシステム情報技術の実世界展開
2022年4月「DsD合同会社」起業
神戸大学
大学院システム情報学研究科
教育研究補佐員
舟橋 健雄
本研究は、本学大学院システム情報学研究科・藤井信忠准教授が研究開発し、個別の企業や農業現場でも具体的な成果が出始めているシステム情報技術を、飲食サービス業や農業を中心とした食のバリューチェーン全体に汎用化した形で適用し、最適な人材配置や意思決定を支援し、生産性向上に貢献するコンサルティングサービスとしてビジネス化することを目指すものである。
これにより、コロナ禍で人員を最小限にしながら最大の顧客満足度を目指す飲食サービス業や農家の意思決定・収益改善に資するとともに、ポスト・コロナ時代における新たな大学発ビジネスの姿を探るものとする。
令和3年度(2021年度) 人流ビッグデータの効率的な活用を目的とした フレームワークの開発
2022年1月「株式会社Function」起業
神戸大学
大学院工学研究科
特命助教
安田 昌平
近年、スマートフォンの普及や情報通信技術の革新により、人々の移動・滞在を記録する人流データが豊富に収集されるようになった。人流データは都市や交通などの多様な分野においてその活用が期待されている。しかし位置座標の点列形式で取得される人流データは、道路地図データへの紐付け処理等を行わなければ数理モデルの活用が困難な上、データサイズが膨大になる傾向のある、扱いの難しいビッグデータである。本研究課題は、実社会における人流データの活用を促進するため、機械学習や空間統計学を用いて人流データの特徴量を効率的に学習し、交通シミュレーション等の数理モデルを容易に活用可能とするフレームワークを開発することを目的とする。
令和3年度(2021年度) 人工生体膜チップの開発 神戸大学
バイオシグナル総合研究センター
准教授
森垣 憲一
本研究は、生体膜を模倣した人工生体膜チップを、基礎研究や診断に用いられる素子として事業化する検討を行う。研究代表者は、ガラス基板表面にポリマー脂質膜と生体脂質膜をパターン化した人工生体膜と、厚さ100nm以下のナノ空間を独自技術として開発した。本研究は、事業化に適した人工生体膜の形態、作製技術について知見を得ることを目指す。また、疾患マーカーを、高感度、高精度に検出できる1分子診断技術を開発する。これらの検討を通じて、ポリマー脂質膜チップと1分子診断技術という革新的技術シーズを事業化する道筋を見出したい。
令和3年度(2021年度) 機能性内部空間を有する環状ペプチドライブラリーの作成とその変異型コロナウイルス不活化への適用 神戸大学
大学院理学研究科
准教授
田村 厚夫
ペプチドを安定な形で環状化し、種々の大きさ(直径)および化学的性質を持つ配位空間を形成させ、任意の標的物質を捕捉可能なライブラリーを作製する。有効性の検証のため、コロナウイルスのスパイクタンパク質中、変異の起こりにくい領域のヘリックス構造部分と結合し、変異型に対しても有効なウイルス不活化ペプチドを創製するための第一歩とする。さらに、環状ペプチドの内部および外部の配位空間の多様性を示すため、通常の生体物質では結合困難なレアメタルへの選択的結合を実証する。これら機能性ペプチドの人工設計技術を用いた製品化、および顧客のニーズに基づくペプチド設計支援という2つのビジネスモデルを構築する。