JST 国立研究開発法人 科学技術振興機構

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SCENARIO 社会課題の解決を目指して

学ぶ人の学びたい場面に寄り添う語学学習支援技術

2022年03月28日

シナリオを描く

  • 主催:

    東京学芸大学 技術・情報科学講座 技術科学分野 講師 江原 遥

解くべき課題

◆ニッチな領域での言語習得
・特定の領域や業種に関わる人しか使用しない言葉の習得
・災害時など緊急時の言語理解
◆母語話者と非母語話者の円滑なコミュニケーション
・外国語を学習する日本語話者とネイティブの相互理解
・日本に居住する外国人話者と日本人の相互理解
・その国でしか表せない独特の表現の理解

取組のポイント

◆カギとなる要素技術
・学ぶ人の知らない語句を簡単に把握できる技術
・ある場面で使う重要な語句をピックアップする技術
・学ぶ人に合わせて読みたい文章を読みやすくサポートする技術
◆技術の使い道
・人、組織、企業それぞれが抱えている「ニッチなシチュエーション」専用の「重要度別/出る順 単語帳」を作成できるシステムの構築

取組内容

◆日本で働きたい外国人の事前学習支援
・前提①日本での雇用が決まっている外国人労働者(実習生)
日本のコンビニで働く外国人労働者は、現地でトレーニングを受けてから日本に来るが、これはコンビニというスケールメリットがあるからこそできる。
よりニッチな雇用先(領域が特定された工場など)では事前学習が体系的に行えない。
・前提②日本語が話せない難民や移民
身の危険を感じ、日本に逃れてきた難民(難民申請者)や事情により来日した移民など、急遽日本に来ることになったため日本語が話せない人たちは、働きたくても言語の壁によって就職が難しい。
・取り組み例
セキュリティを担保した上で工場にマイクを置いておき会話を拾い出し、業務遂行の上で頻度が高く使用されている重要語句をピックアップ。
工場以外の一般的な会話データとの差分も計算し、その雇用先独特の言葉を抽出する。
リスト化された単語を事前に学習できるようにし、即戦力化の一助とする。

◆その後の展開アイディア
・外国人雇用の場面に限らず、新入社員への教育にも活用
・音楽留学やスポーツ留学、海外赴任など、特定の領域にチャレンジする人への言語習得支援
・留学者を指導する母語話者用の教科書作成支援
・災害発生時など緊急時のための必要単語帳作成支援(日本在住外国人、海外在住日本人向け)

シナリオの関係者

東京学芸大学 江原遥
阿部麗実(株式会社乃村工藝社)
荒山和也
倉辻悠平(NPO法人ETIC.)
杉山錠士(株式会社ジョージ)
伊藤智子(コーディネーター/ハーチ株式会社)
雨宮崇(サイエンスコミュニケーター/元日本科学未来館)

シナリオの出どころ

関連リンク

関連情報

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「母国語 非母国語」に関する情報

お問い合わせ先

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