プロジェクト紹介
STIに向けた政策プロセスへの関心層別関与フレーム設計(PESTI)
研究代表者

- 加納 圭
滋賀大学大学院教育学研究科 准教授
京都大学物質-細胞統合システム拠点(iCeMS) 特任准教授
<プロジェクトのホームページ>
STIに向けた政策プロセスへの関心層別関与フレーム設計(PESTI)
プロジェクトの目標
- 「科学への関心」や「政策への関与」等の観点からセグメンテーションやプロファイリングを行うことで、これまで漠然と「国民」とされていた国民像をいくつかの鮮明なセグメントで捉え直します。その上で、STIに向けた「セグメント固有のニーズ」を発掘していくことを目標の1つとします。
- セグメント固有のニーズを発掘する際には、「STI政策メニューの提示に資する」ことを最重視します。そのため、現実の政策形成につなげるための視点や工夫を加えることを目標の1つとします。
- 成果を「実務家が利用できる」ようにすることを重視します。そのため、実務家との連携・協働を基本的な軸とすることを目標の1つとします。
プロジェクトの概要
本プロジェクトの背景は次の3点です。
- ポスト3.11において、国民の政策過程への参画促進がより一層求められています。
- より民主的な科学技術イノベーション(STI)政策プロセス形成に向けて、「関心層」(私たちの事前調査で日本国民の52.2%がそれに当たることが分かっています)だけでなく残りの47.8%も含めた多様な国民の参画を促すことが必要だと考えられます。
- 政策の科学における研究活動と政策形成プロセスにおけるギャップを埋める必要があり、そのために実務家(政策担当者、ファンディングエージェンシーの担当者等)との連携・協働が必要です。
このような背景に基づき、私たちはより民主的な科学技術イノベーション(STI)政策プロセス形成に向け、多様な層の国民参画が必要だと考えるに至りました。
そこで、本プロジェクトでは、これまで漠然と捉えられていた「国民」を「科学への関心」や「政策への関与」等の観点から複数セグメントで捉え直し、多様なセグメントの政策参画を促すことを目指します。その上で、実務家(政策担当者や研究費配分機関の担当者)や専門家(科学者・工学者といった研究者や産学連携コーディネーター)と連携・協働し、国民ニーズに基づく多様なSTI政策メニューを作成し、政策担当者等に提示していきます。
STI政策プロセスへの国民意見反映、及びその過程の公正性・透明性確保が期待されます。