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プロジェクト現場から

第8回SciREXセミナー(2015年9月9日)開催報告

 第8回SciREXセミナー(文部科学省・GRIPS・SciREXセンター・RISTEX共催)が2015年9月9日に開催されました(於:霞が関ナレッジスクエア・エキスパート倶楽部)。

 第8回のセミナーは『経済学で考える、科学技術イノベーション政策の効果』と題して、平成24年度採択プロジェクト「科学技術イノベーション政策の経済成長分析・評価」より、楡井誠氏(一橋大学イノベーション研究センター・客員研究員/財務総合政策研究所 総括主任研究官(兼任))と外木暁幸氏(一橋大学経済研究所・特任講師)から研究成果を紹介し、それを踏まえた参加者との意見交換が行われました。参加者は約40名近く、内閣府、経済産業省、文部科学省等の行政官や、民間企業、シンクタンク、ファンディング機関、大学の研究者など多様な顔ぶれが集まりました。

 このプロジェクトが取り組んでいる「動学的一般均衡モデル」について、イノベーション・成長政策として経済政策を一体的に捉えること、ミクロ経済学を統合していること、それによって政策導入における家計や企業、消費と投資などとの因果関係が分析できる特徴が紹介され、ひとつの例として、公的な研究開発投資が成長につながる経済政策となり得るシミュレーション結果が報告されました。
 会場とのディスカッションにおいては、経済モデルの違いによる強みや弱み、学術的な確からしさを求めることと政策の現場で使うための視点の違いによるジレンマなど、ざっくばらんな議論が展開されました。実際の政策現場への適用とモデルの改善を目指し、今後さらに研究者と政策担当者の相互作用が進むことが期待されます。

 セミナーの内容について、詳しくはこちらをご覧ください。
 政策研究大学院大学 科学技術イノベーション政策研究センター(外部サイト)


講師の楡井誠氏と外木暁幸氏
講師の楡井誠氏(一橋大学イノベーション研究センター・客員研究員/財務総合政策研究所 総括主任研究官(兼任):左)と外木暁幸氏(一橋大学経済研究所・特任講師:右)


ディスカッションの様子
ディスカッションの様子。台風上陸の影響による悪天候にも関わらず、多くの方にご参加いただきました

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