制度概要

委員長メッセージ ~ 2026年度 公募開始に寄せて ~

今年度も「STI for SDGs」アワードの募集を開始しました。本アワードは、科学技術・イノベーション(STI)がSDGs(持続可能な開発目標)の達成に一層貢献することを目標に2019年度に創設し、今年で8回目の募集となります。毎年多数のご応募をいただいていますが、昨年度は近い将来に本格的な成果が見込まれる優れた取組に対して奨励賞を新設したこともあり、ベンチャー企業からの応募も目立ってきており、非常に嬉しく感じています。さらに次世代賞では高校生、高専生の身近な地域の社会課題をきっかけとした取り組み、学校の枠を超えた実現に向けた取り組みもあり、大変頼もしい限りです。

一方で、国連から発表された「持続可能開発目標(SDGs)報告2025」(*1)によれば、「世界の飢餓は減少傾向にあるものの、依然として2015年の水準を上回り、世界で12人に1人が飢餓に直面している(目標1:飢餓)」「世界の平均気温は産業革命以前の水準から1.55℃上昇し、2024年は観測史上最も暑い年になった(目標13:気候変動)」「2024年は世界中の紛争により5万人近くが命を落とした(12分に1人が亡くなる計算)(目標16:平和と公正)」など、達成に向けた課題も多く、SDGsターゲット全体で、軌道に乗っているか緩やかに進捗しているものは35%にとどまっています。国連は2030年までの最後の5年間を、目標達成を真に実現するため最大限活用されるべきである期間と捉えています。一方、日本政府が定めた「持続可能な開発目標(SDGs)実施指針」(*2)には、実施にあたっての重点事項として、「科学技術イノベーションも活用しつつ、様々な経済的・社会的課題や地球規模課題の解決に向けた取組を通じて、持続的な成長と安心・幸せを実感できる経済・社会構造の構築を実現していく。」と明記され、科学技術にはSDGs推進への大きな期待が寄せられています。

「STI for SDGs」アワードでは、今年度も引き続き、科学技術の力を十分に活用して社会課題を解決する取り組みを募集します。次世代を担う若い方々の視点、大学や企業での研究成果を活用した取り組み、市民社会においてさまざまな立場の人々の連携による活動などはもちろん、誰もが希望を持って生きられる持続可能な未来を作るため、皆様からの多様な取り組みのご応募をお待ちしています。

*1:国連 SDGs報告2025

*2:持続可能な開発目標(SDGs)実施指針

2026年4月
「STI for SDGs」アワード
選考委員会委員長 上田 壮一
(一般社団法人Think the Earth 理事)