目的に応じた議論の「仕方」を社会に提供する

目的に応じた議論の「仕方」を社会に提供する

このプロジェクトによるアンケートの結果、科学技術や社会の問題に興味を持ち、議論の場に参加したいと思っているのに行動に移せていない人が多くいることがわかりました。そのような人もできるだけたくさん参加できるよう、誰でも参加しやすいよう、テーマ設定から実際の運営方法にいたるまでさまざまなアイデアを出し、実際に試し、これまでにない新たな議論の仕方を開発してきました。
また、過去におこなわれた公共コミュニケーションのさまざまな事例や特徴、そこで用いられた議論の仕方を整理して、インターネットで公開しています。参加してみたいと思う人、議論を主催してみたいと思う人など、広く社会に役立つよう、今も継続してデータの収集がおこなわれています。
そしてこれらの研究や実践の集大成として、再生医療をテーマにした大きな会議を開きました。まず第1段階として、短時間の議論をさまざまな地域で複数回おこないました。そこには一般の人、再生医療の専門家や弁護士等、多様な人々総計180名が参加しました。第2段階では、一般の人と専門家、計18名に「今、何を議論するべきか」を2日間かけて議論してもらいました。第3段階として、第1・第2段階での議論の内容をインターネット等で公開し、さらなる意見交換ができるようにしました。
このように、このプロジェクトでは、日常の中にいろいろな公共コミュニケーションが溶けこんだ社会を目指して、幅広い視野で、さまざまな工夫をこらした議論の仕方を社会に提供しています。

2012年9月30日をもちまして、領域の活動は終了致しました。