観察研究と介入研究との関係性を巡るELSI/RRI課題の研究
研究開発プロジェクト
- バイオ・ライフ
プロジェクト概要
観察研究の参加者から介入試験の参加者を募るトライアル・レディコホートの仕組みは、アルツハイマー病研究を中心に各国で取り組まれています。また、ゲノム解析結果などによる疾患発症リスク予測の精度が急激に向上する昨今、このリスクを基に予防的な介入を行い経過を観察する研究への需要が高まっています。そのため、一般住民対象のコホート研究/バイオバンクでも、参加者に対して軽度の介入を行う取り組みが一部で試行的に検討されています。本研究では、おおむね健常者である一般住民に対して、観察研究に加える形で介入を導入することについて、その意義・波及・ELSI/RRIの在り方を検討します。峻別されがちな観察研究と介入研究との間の関係性に着目し、一定の介入が行える場合の条件や、営利企業との連携の場合における利益相反の考え方や社会への伝え方などを整理します。そして、研究参加に応募する側の一般住民・社会としての捉え方について検討します。
・参画・協力機関: 近畿大学、国立精神・神経医療研究センター、東京大学、東京都健康長寿医療センター研究所、東北大学
・キーワード: トライアル・レディコホート、バイオバンク、予防医学、患者・市民参画、利益相反管理
・研究開発期間: 2024年10月~2027年3月
・グラント番号: JPMJRS24J1
長神 風二
東北大学 東北メディカル・メガバンク機構
教授