※ 所属・役職は、活動終了時点のものです。
戦略目標
環境・エネルギー材料や電子材料、健康・医療用材料に革新をもたらす分子の自在設計『分子技術』の構築
研究総括
山本 尚（シカゴ大学 名誉教授／中部大学 教授・総合工学研究所長・分子性触媒研究センター長）
概要
「分子技術」とは目的を持って分子を設計・合成し、分子レベルで物質の物理的・化学的・生物学的機能を創出することによって、従前の科学技術を質的に一変させる一連の技術である。分子レベルでの物性創出とは、無限に存在する分子から最善・最適の分子を精密合成技術と理論・計算科学との協働により自在に設計・合成するという究極の物質合成で、分子の形状・構造、電子状態、集合体・複合体、輸送・移動を制御し、これによって真に産業競争力のある諸外国には真似できない物質・材料の創出が期待できます。
本研究領域では、解決すべき多様な応用課題に潜む本質的な問題点を分子レベルまで掘り下げ、所望の機能を持つ分子を設計・合成・操作・制御・集積することで、常識的な分子ライブラリーに止まっていた従来の科学技術の延長線上では考えることの出来ない、革新的かつ精密でオンリー・ワンの新物質・新材料・新デバイス・新プロセスの創出につながる分子技術を構築し、将来を見据えた社会ニーズと分子技術との間をシームレスに結びつけることを最終目標とします。
こうした分子技術の研究開発に普遍性をもたせるために、従来の化学、物理学、生物学等の分野単独の知見では解決が困難であった応用課題上のボトルネックを共通・共有課題として捉え、分野融合的に克服する独自の技術体系の構築に取り組みます。多岐にわたる応用分野、専門分野で各々活躍している接点の少ない研究者が「分子技術」という共通の土台に立って互いの研究・技術を見つめ直し、新たな展開を生み出し、幅広い社会ニーズに応える物質・材料開発へのブレークスルーを起こすことを強く意識した分野横断型チームによる意欲的かつ挑戦的な研究課題を対象とします。
本研究領域は、文部科学省の選定した戦略目標「環境・エネルギー材料や電子材料、健康・医療用材料に革新をもたらす分子の自在設計『分子技術』の構築」のもとに、平成24年度に発足しました。
領域アドバイザー
| 相田 卓三 |
東京大学 大学院工学系研究科 教授 |
| 伊関 克彦 |
東レ株式会社 専任理事 / リサーチフェロー |
| 磯部 直彦 |
前 住友化学株式会社 フェロー |
| 稲垣 都士 |
岐阜大学 名誉教授 |
| 浦田 尚男 |
株式会社三菱ケミカルホールディングス 取締役 |
| 笠原 二郎 |
北海道大学 触媒科学研究所 研究推進支援教授 |
| 加藤 隆史 |
東京大学 大学院工学系研究科 教授 |
| 澤本 光男 |
中部大学 総合工学研究所 教授 |
| 須藤 正樹 |
株式会社幹細胞＆デバイス研究所 事業企画室 室長 |
| 袖岡 幹子 |
理化学研究所 袖岡有機合成化学研究室 主任研究員 |
| 西 剛秀 |
北海道医療大学 薬学部 教授 |
| 平田 裕人 |
トヨタ自動車株式会社 先端材料技術部 部長 |
| 藤田 照典 |
三井化学株式会社 シニアリサーチフェロー |
| 前田 浩平 |
三洋化成工業株式会社 取締役 兼 常務執行役員 / 研究部門担当 兼 本社研究所長 |
| 村井 眞二 |
大阪大学 名誉教授 |
| 森澤 義富 |
AGC株式会社 先端材料研究所森澤特別研究室 特別研究員 |
平成24年度 採択課題
ソリューションプラズマ精密合成場の深化とカーボン系触媒の進化
研究代表者
齋藤 永宏（名古屋大学 未来社会創造機構 教授）
主たる共同研究者
| 石崎 貴裕 | 芝浦工業大学 工学部 准教授 |
| 中村 淳 | 電気通信大学 大学院情報理工学研究科 教授 |
| 由井 宏治 | 東京理科大学 理学部 教授 |
| 猪股 智彦 | 名古屋工業大学 大学院工学研究科 准教授 |
擬天然物の新機能創出分子技術
研究代表者
菅 裕明（東京大学 大学院理学系研究科 教授）
分子技術による単分子量子磁石を用いた量子分子スピントロニクスの創成
研究代表者
山下 正廣（東北大学 材料科学高等研究所 教授）
主たる共同研究者
| 北河 康隆 | 大阪大学 大学院基礎工学研究科 准教授 |
| 米田 忠弘 | 東北大学 多元物質科学研究所 教授 |
| 白石 誠司 | 京都大学 大学院工学研究科 教授 |
画期的な新規核酸医薬の分子技術の創出
研究代表者
横田 隆徳（東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 教授）
主たる共同研究者
| 小比賀 聡 | 大阪大学 大学院薬学研究科 教授 |
| 津本 浩平 | 東京大学 大学院工学系研究科 教授 |
| 村上 正裕 | 大阪大谷大学 薬学部 教授 |
| 和田 猛 | 東京理科大学 薬学部 教授 |
平成25年度 採択課題
太陽光の化学エネルギーへの変換を可能にする分子技術の確立
研究代表者
石谷 治（東京工業大学 理学院 教授）
主たる共同研究者
| 恩田 健 | 科学技術振興機構 さきがけ研究者 |
| 小池 和英 | 産業技術総合研究所 環境管理研究部門 主任研究員 |
| 野崎 浩一 | 富山大学 大学院理工学研究部 教授 |
真の自在化学変換を担う分子技術の創出
研究代表者
大井 貴史（名古屋大学 トランスフォーマティブ生命分子研究所 教授）
主たる共同研究者
新物質観をもつイオン性固体の創製と新機能創出を導く錯体分子技術の開拓
研究代表者
今野 巧（大阪大学 大学院理学研究科 教授）
主たる共同研究者
| 奥村 光隆 | 大阪大学 大学院理学研究科 教授 |
| 中澤 康浩 | 大阪大学 大学院理学研究科 教授 |
超高感度化分子技術により実現する巨視的ケミカルバイオロジー
研究代表者
山東 信介（東京大学 大学院工学系研究科 教授）
主たる共同研究者
| 市川 和洋 | 九州大学 先端融合医療創成センター 教授 |
マクロ化学現象シミュレーションに向けた計算分子技術の構築 －複合化学反応・立体特異性・集合体構造の分子制御－
研究代表者
長岡 正隆（名古屋大学 大学院情報学研究科 教授）
生細胞有機化学を基軸としたタンパク質その場解析のための分子技術
研究代表者
浜地 格（京都大学 大学院工学研究科 教授）
主たる共同研究者
平成26年度 採択課題
キラリティのスイッチングと増幅を特徴とする次世代キラル触媒システムの創製
研究代表者
杉野目 道紀（京都大学 大学院工学研究科 教授）
創薬を目指したエピジェネティクス制御の分子技術
研究代表者
鈴木 孝禎（大阪大学 産業科学研究所 教授）
主たる共同研究者
| 新井 義信 | 日本理化学工業株式会社 顧問 |
| 内田 周作 | 京都大学 大学院医学研究科 特定准教授 |
| 岡本 祐幸 | 名古屋大学 国際本部 特任教授 |
| 酒井 敏行 | 京都府立医科大学 大学院医学研究科 教授 |
多元素協働触媒による分子変換手法の創出
研究代表者
中尾 佳亮（京都大学 大学院工学研究科 教授）
主たる共同研究者
| 榊 茂好 | 京都大学 高等研究院 特定教授 |
| 山下 誠 | 名古屋大学 大学院工学研究科 教授 |
| 鈴木 克規 | 中央大学 中央大学理工学部 助教 |
新しい電子顕微鏡科学を基軸としたゆらぎ分子システムの分子技術
研究代表者
中村 栄一（東京大学 大学院理学系研究科 特任教授・名誉教授）
主たる共同研究者
| 荒牧 晋司 | 株式会社三菱化学科学技術研究センター 太陽電池プロジェクト 主席研究員 |
| 柳澤 春明 | 東京大学 医学系研究科 講師 |
| 山添 誠司 | 東京都立大学 大学院理学研究科 教授 |
| 松田 広久 | 三菱ケミカル株式会社 横浜研究所 主任研究員 |
反応経路自動探索法を基盤とする化学反応の理論設計技術
研究代表者
前田 理（北海道大学 大学院理学研究院 教授）
CREST
プレス発表
