※ 所属・役職は、活動終了時点のものです。
戦略目標
炎症の慢性化機構の解明に基づく、がん・動脈硬化性疾患・自己免疫疾患等の予防・診断・治療等の医療基盤技術の創出
研究総括
宮坂 昌之（大阪大学 未来戦略機構 特任教授）
概要
国の科学技術政策や社会的・経済的ニーズを踏まえ、社会的インパクトの大きい目標を達成するために、文部科学省は戦略目標を設定します。本研究領域は、H22年度に設定された戦略目標「炎症の慢性化機構の解明に基づく、がん・動脈硬化性疾患・自己免疫疾患等の予防・診断・治療等の医療基盤技術の創出」をもとに、課題解決型基礎研究を推進するものです。
本研究領域では、炎症が慢性化する機構を明らかにし、慢性炎症を早期に検出し、制御し、消退させ、修復する基盤技術の創出を目的とします。
具体的には、①炎症制御の破綻機構を明らかにすることにより、炎症の慢性化を誘導、維持する因子を同定する、②炎症の慢性化によりどのようにして特定の疾患（がん、神経変性疾患、動脈硬化性疾患などを含む）が発症するのか、その機序を明らかにし、制御する基盤技術を創出する、③炎症の慢性化の早期発見および定量的な評価を可能にする基盤技術を創出する、などを目指した研究を対象とします。なかでも、従来の基礎のみ、あるいは臨床のみの研究ではなく、十分なエビデンスに基づいた知見を高次炎症調節機構の理解にまで昇華させ、新たな先制医療基盤技術の開発につなげられるような視点をもつ研究を重視します。
本研究領域は、文部科学省の選定した戦略目標「炎症の慢性化機構の解明に基づく、がん・動脈硬化性疾患・自己免疫疾患等の予防・診断・治療等の医療基盤技術の創出」のもとに、平成22年度に発足しました。
領域アドバイザー
| 稲垣 暢也 |
京都大学 大学院医学研究科 教授 |
| 今村 健志 |
愛媛大学 大学院医学系研究科 教授 |
| 植松 智 |
東京大学 医科学研究所 特任教授 |
| 大杉 義征 |
一橋大学 イノベーション研究センター 特任教授（前中外製薬株式会社） |
| 高 昌星 |
信州大学医学部 教授 |
| 高柳 広 |
東京大学 大学院医学系研究科 教授 |
| 瀧原 圭子 |
大阪大学 副学長 |
| 村上 正晃 |
北海道大学 遺伝子病制御研究所 教授 |
| 横溝 岳彦 |
順天堂大学 大学院医学研究科 教授 |
| 吉村 昭彦 |
慶應義塾大学 医学部 教授 |
平成22年度 採択課題
RNA階層における炎症の時間軸制御機構の解明
研究代表者
淺原 弘嗣（東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 教授）
主たる共同研究者
| 高田 修治 | 国立成育医療研究センター 研究所システム発生・再生医学研究部 部長 |
次世代の生体イメージングによる慢性炎症マクロファージの機能的解明
研究代表者
石井 優（大阪大学 免疫学フロンティア研究センター 特任教授）
脳内免疫担当細胞ミクログリアを主軸とする慢性難治性疼痛発症メカニズムの解明
研究代表者
井上 和秀（九州大学 大学院薬学研究院 教授）
主たる共同研究者
| 大澤 圭子 | 国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 室長 |
| 木山 博資 | 名古屋大学 大学院医学系研究科 教授 |
| 中西 博 | 九州大学 大学院歯学研究院 教授 |
炎症性腸疾患の慢性化制御機構の解明と治療戦略の基盤構築
研究代表者
清野 宏（東京大学 医科学研究所 教授）
主たる共同研究者
| 高橋 一郎 | 広島大学 大学院医歯薬保健学研究院 教授 |
| Ivaylo Ivanov | コロンビア大学（アメリカ） AssistantProfessor |
炎症の慢性化における造血幹細胞・前駆細胞ニッチの役割とその制御
研究代表者
長澤 丘司（京都大学 再生医科学研究所 教授）
プロスタグランジンを引き金とする炎症慢性化機構の解明
研究代表者
成宮 周（京都大学 大学院医学研究科 教授）
主たる共同研究者
| 牛首 文隆 | 旭川医科大学 医学部 教授 |
| 小林 拓也 | 京都大学 大学院医学研究科 准教授 |
慢性炎症に伴う臓器線維化の分子・細胞基盤
研究代表者
松島 綱治（東京大学 大学院医学系研究科 教授）
主たる共同研究者
| 稲垣 豊 | 東海大学 医学部 教授 |
| 上阪 等 | 東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 教授 |
| 義江 修 | 近畿大学 医学部 教授 |
| 和田 隆志 | 金沢大学 医薬保健研究域医学系 教授 |
平成23年度 採択課題
老化関連疾患における慢性炎症の病態生理学的意義の解明
研究代表者
小室 一成（東京大学 大学院医学系研究科 教授）
主たる共同研究者
| 赤澤 宏 | 東京大学 大学院医学系研究科 講師 |
| 李 鍾國 | 大阪大学 大学院医学系研究科 寄附講座准教授 |
気道炎症の慢性化機構の解明と病態制御治療戦略の基盤構築
研究代表者
中山 俊憲（千葉大学 大学院医学研究院 教授）
慢性炎症による疾患発症機構の構造基盤
研究代表者
濡木 理（東京大学 大学院理学系研究科 教授）
主たる共同研究者
| 青木 淳賢 | 東北大学 大学院薬学研究科 教授 |
| 徳永 文稔 | 群馬大学 生体調節研究所 教授 |
臓器特異的自己免疫疾患の病態解明による慢性炎症制御法の開発
研究代表者
松本 満（徳島大学 疾患酵素学研究センター 教授）
稀少遺伝性炎症疾患の原因遺伝子同定に基づく炎症制御法の開発
研究代表者
安友 康二（徳島大学 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部 教授）
主たる共同研究者
| 西岡 安彦 | 徳島大学 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部 教授 |
環境応答破綻がもたらす炎症の慢性化機構と治療戦略
研究代表者
山本 雅之（東北大学 大学院医学系研究科 教授）
主たる共同研究者
| 田中 伸幸 | 東北大学 大学院医学系研究科 教授 |
| 本橋 ほづみ | 東北大学 加齢医学研究所 教授 |
平成24年度 採択課題
消化器がんの発生・進展過程における慢性炎症の誘導と役割の解明
研究代表者
大島 正伸（金沢大学 がん進展制御研究所 教授）
慢性炎症におけるガイダンス因子の病的意義の解明とその制御
研究代表者
熊ノ郷 淳（大阪大学 医学（系）研究科（研究院） 教授）
制御性T細胞による慢性炎症制御技術の開発
研究代表者
坂口 志文（大阪大学 免疫学フロンティア研究センター 教授）
自然免疫における転写後調節を介した慢性炎症抑制メカニズムの解析
研究代表者
竹内 理（京都大学 ウイルス研究所 教授）
CREST
プレス発表
