[コロナ基盤] 2020年度採択課題

有田 正規

超高感度ウイルス計測に基づく感染症対策データ基盤

研究代表者
有田 正規

情報・システム研究機構
国立遺伝学研究所
教授

主たる共同研究者
阿部 貴志 新潟大学 工学部 教授
植竹 淳 北海道大学 北方生物圏フィールド科学センター 准教授
大森 亮介 北海道大学 人獣共通感染症国際共同研究所 准教授
鈴木 治夫 慶應義塾大学 環境情報学部 准教授
本多 了 金沢大学 理工研究域 教授
松浦 俊一 産業技術総合研究所 化学プロセス研究部門 主任研究員
研究概要

新規の超高感度ゲノム増幅技術を活用して様々な都市環境(下水、公共スペース、医療現場など)からウイルスを検出・ゲノム情報を取得し,国際連携する公的データベースやポータルサイトからデータを公開します。またゲノムの変異解析を実施し、流行対策の数理モデルを構築します。総じて,種々の新興感染症にも対応可能なデータ基盤を構築します。

井元 清哉

先端ゲノム解析と人工知能によるコロナ制圧研究

研究代表者
井元 清哉

東京大学
医科学研究所
教授

主たる共同研究者
岡田 随象 大阪大学 大学院医学系研究科 教授
小川 誠司 京都大学 大学院医学研究科 教授
福永 興壱 慶應義塾大学 医学部 教授
宮野 悟 東京医科歯科大学 M&Dデータ科学センター 特任教授
研究概要

収集検体数 5,000の臨床情報の集積し、マルチオミクスデータを備えた世界一級のCOVID-19データベースを構築します。このベータベースにおいて、SNP・ウイルスゲノム・臨床情報を考慮したGWASを実施し、日本人のCOVID-19重症化の遺伝的背景を明らかにします。更に、COVID-19重症化を予測できる人工知能システムを構築し、説明可能なAI(XAI)へ拡張することでビッグデータによって感染症を制圧するための情報基盤を完成させます。

片山 浩之

新素材による環境中のウイルス検出・除去技術の創出

研究代表者
片山 浩之

東京大学
大学院工学系研究科
教授

主たる共同研究者
加藤 隆史 東京大学 大学院工学系研究科 教授
手嶋 勝弥 信州大学 先鋭領域融合研究群 先鋭材料研究所 所長/教授
仁科 勇太 岡山大学 異分野融合先端研究コア 研究教授
原本 英司 山梨大学 大学院総合研究部 教授
研究概要

エンベロープを有する新型コロナウイルスに対する高感度検出法を創出します。ウイルスを吸脱着する新素材を開発し、効率的濃縮法を確立します。これらを、ウイルスを阻止しつつ高い吸着能・高い透水性を有する自己組織化高分子および無機結晶・官能基化カーボンにより実現します。さらに、ウイルスを高効率で除去するために、ナノ高分子膜・光触媒無機結晶・カーボン膜などの新素材を開発し、優れたウイルス除去・不活化性能も実現します。

川上 英良

Preclinical層別化に基づく新たなデータ駆動感染症制御戦略の創出

研究代表者
川上 英良

理化学研究所
先端データサイエンスプロジェクト
チームリーダー

主たる共同研究者
金田 篤志 千葉大学 大学院医学研究院 教授
佐藤 佳 東京大学 医科学研究所 教授
中岡 慎治 北海道大学 大学院先端生命科学研究院 准教授
研究概要

新型コロナウイルス感染症は、大半の感染者が無症候か軽症で終わる一方、一部の発症者は重症化するという症状の多様性を特徴としています。発症後(受診後)に病院で取られるデータは充実している一方、発症前のデータは十分に蓄積されておらず、個人ごとの発症・重症化のリスクを事前に評価する方法は確立されていません。本研究では、既に構築を開始している大規模社会PCR検査システムを活用し、数千人の健常者、無症候者の唾液、鼻咽頭スワブサンプルを収集します。これらのサンプル中に含まれるヒト由来、微生物由来のDNA、RNAを網羅的に計測し、機械学習と統計・数理モデルを融合したアプローチにより、個人ごとの発症・重症化リスクを発症前に評価する方法を開発します。また、発症・重症化リスクの多様性を考慮した流行動向予測モデルも開発し、「どのタイミングで、誰を対象に、どのような介入を行うのが効果的か」という個別化感染制御戦略の創出を目指します。

神野 誠

ウイルス変異を考慮した大量自動検査システムの研究

研究代表者
神野 誠

国士舘大学
理工学部
教授

研究概要

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染拡大により、国内のPCR検査数や検査組織・体制などに対する課題が明るみになりました。本研究では、将来的なウイルス変異への対応にも備えるために、ロボット技術および情報管理技術を活用した大量自動検査システムの実現を目指しています。検査システムや検査組織・体制の柔軟性と継続性を備えた新たな大量自動検査システムを構築するためのコンセプトを提示し、コンセプト部分モデルによる有効性の検証を行います。大量自動検査システムを実現するために、最初に、ニーズ・技術動向調査検討と課題抽出を行い、その結果から、コンセプトの立案を行います。次に、全検査工程における効率化とシステムの柔軟性の鍵となる検体集積(前段階処理)工程システムおよびPCR検査工程システムの要素技術開発を実施します。そして、検査情報を含めた統合システムを構築し、コンセプト部分モデルにより提案するシステムの有効性を検証します。これら一連の研究により、将来、コロナウイルスの変異や新たなパンデミックに対し、大量感染の迅速かつ正確な把握を可能とする安心・安全な社会が期待できます。

千田 俊哉

GTP代謝制御によるウイルス複製阻害技術の開発

研究代表者
千田 俊哉

高エネルギー加速器研究機構
物質構造科学研究所
教授

主たる共同研究者
川口 敦史 筑波大学 医学医療系 教授
佐々木 敦朗 慶應義塾大学 政策・メディア研究科 特任教授
竹内 恒 東京大学 大学院薬学系研究科 教授
中川 草 東海大学 医学部 准教授
林 良雄 東京薬科大学 薬学部 教授
研究概要

世界中でSARS-CoV-2に対する薬剤開発が進んでいますが、特効薬と言えるものはまだありません。特異的な治療薬を作るためには、時間がかかるからです。今回のような新興感染症に迅速に対応するには、新しい概念に基づいたウイルス感染症一般に適用可能な治療戦略を確立することが必要です。そこで我々は、ウイルスが増殖のために依存する宿主のエネルギー代謝に着目しました。GTPは、細胞内がタンパク質合成に利用するエネルギー分子ですから、GTP 代謝を調節することでウイルスタンパク質の合成を抑制しウイルス増殖を阻害できる可能性があります。宿主側のエネルギー代謝を制御するこの手法は、原理的にはウイルスの種類を選ばないため、一般的な抗ウイルス治療戦略となり得ます。本研究では、このコンセプトに沿った薬剤の開発を行います。さらに、ウイルスをターゲットとした新規化合物の開発を組み合わせることで、2つの異なる薬剤の相乗効果を狙い、COVID-19を含むウイルス感染症に広く適用可能な治療戦略を確立します。

坪倉 誠

スパコンによる統合的飛沫感染リスク評価システムの開発と社会実装

研究代表者
坪倉 誠

神戸大学
大学院システム情報学研究科
教授

主たる共同研究者
飯田 明由 豊橋技術科学大学 機械工学系 教授
伊藤 一秀 九州大学 大学院総合理工学研究院 教授
鍵 直樹 東京工業大学 環境・社会理工学院 教授
山川 勝史 京都工芸繊維大学 機械工学系 教授
研究概要

新型コロナに代表される新興感染症との共生時代において、飛沫・飛沫核感染リスク評価の共通社会基盤となりうるスーパーコンピュータを活用したシステムの開発を行います。さらに得られたシステムを活用して、ウイズコロナ時代における感染リスク低減策の提案を行います。室内環境中での新型コロナウイルスに対する居住者の感染リスクの制御・低減に向け、従来はその直接的観察評価が困難であったウイルスを含む飛沫・飛沫核の室内空気中での輸送動態を熱・流体シミュレーションで予測し、更に感染に伴う体内動態と免疫システム応答・生理反応までを包括的に解析する統合的システムを開発し、予測に対する精度と信頼性を各段に向上させます。また、予測に必要な時間を大幅に短縮し、対応するテストケース数を従来の実験や汎用シミュレーションに対しても大幅に増加させ、さらにはAI学習のためのビッグデータ作成にも対応できるよう、解析プラットフォームとしてスパコンを活用します。

津本 浩平

Antibody-Based Molecular Designに基づくウイルスの機能制御技術およびセンシング技術の開発

研究代表者
津本 浩平

東京大学
大学院工学系研究科
教授

主たる共同研究者
髙橋 聡 東北大学 多元物質科学研究所 教授
橋口 隆生 京都大学 医生物学研究所 教授
福原 秀雄 北海道大学 人獣共通感染症国際共同研究所 准教授
研究概要

新型コロナウイルスを標的としてAntibody-Based Molecular Designを実現するために、抗体エンジニアリングとしてのタンパク質工学、精密な分子メカニズムの解明と薬剤設計を可能にする構造生物学、低分子化のための有機合成化学、そして、高感度な分子動態と制御機構を解明できる一分子計測などの分光学的手法を高度に融合させ、中和抗体等機能抗体の低分子サイズ化によって新型コロナウイルスに対する新しい治療薬および診断薬創出へ向けた技術(創薬技術とセンシング技術)開発に取り組みます。

永井 健治

感染症を在宅で簡易診断する技術基盤の開発

研究代表者
永井 健治

大阪大学
産業科学研究所
教授

主たる共同研究者
西野 邦彦 大阪大学 産業科学研究所 教授
藤原 大佑 大阪公立大学 大学院理学研究科 講師
研究概要

新型コロナウイルスを含む各種感染症の感染拡大を防ぐとともに医療機関の負担を軽減させるには、各家庭において自分自身で、簡便な手順にて検査ができる方法およびシステムが必要となります。本課題では、遺伝子ライブラリーから各種病原体に特徴的な分子を認識する標的ペプチドをシステマティックに選別し、化学発光タンパク質に組み込んで、各種病原体を特異的に認識して発光する分子センサーを迅速に開発するプラットフォームを構築します。さらに、スマートフォンにより発光シグナルを検出することで誰もが自宅で簡便に感染の有無を確認できる検査システムを開発し、スマートフォンを利用した感染情報の見える化、感染予想マップの構築など、新興・再興感染症との共生に資する技術基盤を確立します。

野田 岳志

オルガノイドを用いた呼吸器チップの開発とウイルス病態解析への応用

研究代表者
野田 岳志

京都大学
医生物学研究所
教授

主たる共同研究者
永樂 元次 京都大学 医生物学研究所 教授
後藤 慎平 京都大学 iPS細胞研究所 教授
横川 隆司 京都大学 大学院工学研究科 教授
研究概要

COVID-19の治療法を開発するためには、ヒト体内におけるSARS-CoV-2の感染動態を解明する必要があります。現在、株化培養細胞や初代培養細胞がSARS-CoV-2の感染モデルとして用いられていますが、ヒト体内を反映した適切な感染モデルは存在しません。本研究では、ヒト呼吸器におけるSARS-CoV-2の感染動態を解明するため、ヒトのES細胞やiPS細胞から分化誘導した鼻腔・気道・肺オルガノイドを搭載した「呼吸器チップ」の開発を目指します。開発した呼吸器チップを用いて、SARS-CoV-2の増殖機構を解析し、病態発現機構の解明を目指します。本研究課題で上気道から下気道に至るヒト呼吸器を再現する呼吸器チップが開発できれば、様々な呼吸器ウイルス感染症研究の革新的なツールとなります。

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