[細胞内ダイナミクス] 2022年度採択課題

北川 大樹

革新的計測技術による相転移ダイナミクスの解明

研究代表者
北川 大樹

東京大学
大学院薬学系研究科
教授

主たる共同研究者
徳永 裕二 東京大学 大学院薬学系研究科 助教
花岡 健二郎 慶應義塾大学 薬学部/大学院薬学研究科 教授
柳澤 実穂 東京大学 大学院総合文化研究科 准教授
研究概要

本研究では、細胞内構造体の構造、物性、配向性や流動性などを計測し、細胞内構造体形成における相転移プロセスを体系的に解析する革新的計測手法を確立する。さらに、広範囲の物性変化を示す中心体の形成機構をモデルとし、相転移を駆動する制御機構とその生理的意義を解明することを目的とする。さらに、徹底的な計測から得られたデータを材料とし、物理的な相転移モデルを検証することで、細胞内の相転移機構の理論化を目指す。

佐藤 明子

トランスゴルジ網/エンドソーム境界領域のダイナミクスと選別輸送

研究代表者
佐藤 明子

広島大学
大学院統合生命科学研究科
教授

主たる共同研究者
黒川 量雄 理化学研究所 光量子工学研究センター 専任研究員
松田 厚志 情報通信研究機構 未来ICT研究所 主任研究員
研究概要

我々は、トランスゴルジ網とエンドソームが接着と解離を繰り返しており、この新規な膜間相互作用が積荷タンパク質のトランスゴルジ網からの搬出に必要であることを発見した。本研究では、新規摂動・観察技術を開発すると共に、エンドソーム・トランスゴルジ網の解離とポストゴルジ輸送の両者を可逆的に阻害できる新たに開発した実験系を用いて、膜間相互作用の実態・積荷選別とトランスゴルジ網からの輸送の分子機構を解明する。

白水 美香子

クライオ電顕による DOCK シグナロソームの動的構造の解明

研究代表者
白水 美香子

理化学研究所
生命機能科学研究センター
チームリーダー

主たる共同研究者
ウォング リチャード 金沢大学 ナノ生命科学研究所 教授
笠原 健人 大阪大学 大学院基礎工学研究科 助教
細谷 孝充 東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 教授
山内 淳司 東京薬科大学 生命科学部 教授
研究概要

本研究では、細胞の運動・形態変化を制御するDOCK/Rhoファミリーシグナル伝達系について、タンパク質が連携して細胞膜上で刺激を伝達する分子機構の解明を目指します。再構成系で様々な活性状態の高分解能構造を取得し、クライオ電子線トモグラフィー法による細胞内分子の位置情報取得、標識化合物を使った細胞内環境での構造解析により、シグナロソームの形成機構や細胞形態変化への関与を分子レベルで解明します。

鈴木 淳

高次構造体連関が制御する脂質スクランブルシステム

研究代表者
鈴木 淳

京都大学
高等研究院
教授

主たる共同研究者
阿部 一啓 北海道大学 大学院理学研究院 教授
石綿 整 量子科学技術研究開発機構 量子生命科学研究所 主任研究員
研究概要

研究代表者が開発した独自のスクリーニング法を駆使して、脂質スクランブルを制御する高次構造体の構成要素を同定する。また、同定した因子の作動機序を分子レベルで明らかにするためにクライオ電子顕微鏡(またはX線)により構造解析を行う。これらの解析を通して理解が得られた因子をダイヤモンド窒素-空孔中心(NVセンタ)直上に構築された脂質膜に再構成し、脂質スクランブルのナノスケールNMR計測を行う。

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