[サイバーインフラ] 2024年度採択課題

石井 将大

混合暗号化通信の分析基盤の構築

グラント番号:JPMJAX24M1
研究者
石井 将大

東京科学大学
情報基盤センター
助教

研究概要

組織内で観測される通信の大半は暗号化され、表層的な分析ではサイバーセキュリティの脅威となる悪性通信の検知は容易ではありません。本研究では、特にVPN暗号化トンネルなどで複数の通信路(ストリーム)が多重化された、混合通信の暗号化データに対する通信の分類・検知を行います。さらに、学習モデルの高精度化を実現するため、多様な暗号化通信に対応したデータセット作成と特徴分析機構を持つ分析基盤を構築します。

石岡 卓将

ゼロ遅延の自動運転車両協調制御システムの構築

グラント番号:JPMJAX24M2
研究者
石岡 卓将

京都橘大学
工学部
助教

研究概要

本研究では、伝搬遅延を超越した協調制御システムの実現可能性を探ります。クラウドベースのセンサデータ予測技術を開発し、ゼロ遅延の自動運転車両間協調制御システムを提案・評価します。V2X協調制御や予測データを用いた行動選択アルゴリズム開発、自動運転車両間協調システムの構築に取り組みます。提案システムに基づき、高度なシミュレーション環境にセンサネットワークを構築し、センサデータ処理と予測精度への影響を検証します。

上堀 まい

クロスモーダル技術を用いた食感伝送システムの開発

グラント番号:JPMJAX24M3
研究者
上堀 まい

青山学院大学
大学院理工学研究科
大学院生

研究概要

本研究では、食べたときの感覚(食感)を別の感覚に変換し、伝送・共有する技術基盤を提案します。まず、食事者による食感の主観的な評価だけでなく、食感を感性的側面からセンシング・解析して、定量的に評価します。そして、評価実験を通じて、様々な感覚提示による食感の制御を実現し、クロスモーダル知覚による任意の食感の提示手法を確立します。これらの研究を通じて、新たな食体験の創出を目指します。

葛野 弘樹

攻撃耐性を備えたセキュアな基盤ソフトウェアの研究

グラント番号:JPMJAX24M4
研究者
葛野 弘樹

神戸大学
大学院工学研究科
准教授

研究概要

サイバーインフラストラクチャを構成するオペレーティングシステム(OS)に対して、脆弱性を利用した攻撃を実行防止し、特権昇格攻撃とサービス妨害攻撃を無効化する攻撃耐性をOSに具備可能なセキュアな基盤ソフトウェアを研究開発します。

久野 拓真

超大容量データセンタ光ネットワークの研究開発

グラント番号:JPMJAX24M5
研究者
久野 拓真

名古屋大学
大学院工学研究科
大学院生

研究概要

データセンタネットワークにおける通信需要は急増しており、通信機器の省電力化が不可欠です。これまで、信号の経路制御は電気スイッチにより行われてきましたが、電気スイッチで行われる光・電気変換には高い電力を要します。この問題の解決策として、光信号を光領域で経路制御する光スイッチの導入が期待されています。本研究は、低消費電力、大容量、高拡張性を兼ね備えたデータセンタ向け光スイッチの実現を目的としています。

高橋 慧智

探索的データ解析のための広域科学データ流通基盤

グラント番号:JPMJAX24M6
研究者
高橋 慧智

大阪大学
D3センター
准教授

研究概要

研究者間でデータを移動・共有するためのデータ基盤の多くはファイルを最小単位としており、探索的・対話的データ分析の特性と整合していません。データの一部分に興味がある場合や、精度を妥協して迅速に分析結果を得たい場合であっても、常にファイル全体の転送が必要です。本研究では、広域ネットワーク上に分散した計算資源の間で「必要なデータ」を「必要なとき」に「必要な品質」で移動させるための情報基盤を確立します。

田中 翔真

物理現象の相互作用を用いたマルチエージェントシステムの構築

グラント番号:JPMJAX24M7
研究者
田中 翔真

東京科学大学
工学院
大学院生

研究概要

これまでのマルチエージェントシステムにおけるロボットエージェントはセンシング情報をもとにした制御機による計算で動作していました。本研究では、センシングからアクチュエーションの一連の流れを自励振動アクチュエータの相互作用システムに置き換えることを目指します。これにより、物理現象によるロボット間や環境とのインタラクションを用いた次世代のマルチエージェントシステムのプラットフォームの構築を図ります。

田村 直樹

共通潜在空間を介したマルチモーダル都市データの統合的な活用

グラント番号:JPMJAX24M8
研究者
田村 直樹

名古屋大学
大学院工学研究科
大学院生

研究概要

都市における各エリアの特徴の把握は、都市計画や商圏分析、観光施策、感染対策など幅広いアプリケーションに非常に重要です。エリア特徴の整理のために、エリア特徴を潜在空間に埋め込む手法がさかんに研究されてきましたが、マルチモーダルなエリアデータを統合的に扱う試みはなされてきませんでした。本研究では、複数のエリアモダリティを共通の潜在空間に埋め込み、モダリティを跨いだ統合的なエリアデータ活用手法を開発します。

中井 大志

サイバーインフラのためのブロックチェーンの数理的解明

グラント番号:JPMJAX24M9
研究者
中井 大志

京都大学
大学院情報学研究科
大学院生

研究概要

本研究ではCIとしてブロックチェーンを成立させるため、予備的知見であるPoWのトリレンマ式を基に、その式を導出した際の条件外でのトリレンマの数理的解明を試みます。その結果を踏まえたうえでトリレンマの限界を突破し、安全性・分権性を損なわず無制限に処理性能をスケールできるブロックチェーンを実現します。

久野 大介

Task-OrientedなAI連携型通信技術の開拓

グラント番号:JPMJAX24MA
研究者
久野 大介

大阪大学
大学院工学研究科
助教

研究概要

ビット情報のみならず情報源の意図や意味を通信するセマンティック通信に関する研究を行います。具体的には、深層学習を用いた情報源-通信路深層結合符号化(Deep JSCC)法の水中音響通信および光ファイバ通信への適用を加速させます。研究者が今までに取り組んできた5Gセルラー通信向けDeep JSCCをさらに発展させた将来技術として、等化機能をDeep JSCCに組み込んだDeep JSCCEの検討を行います。

村上 弘晃

空間文脈理解型AIに向けた多重反射波に基づく次世代屋内測位システムの創成

グラント番号:JPMJAX24MB
研究者
村上 弘晃

東京大学
大学院工学系研究科
特任助教

研究概要

本研究の目的は、サイバーインフラとして屋内測位システムを展開するための高精度かつ頑健に機能する次世代屋内測位技術を創出し、AIがユーザの「空間的なコンテキスト」に応じた情報やインタラクションを提供する新たな時代の礎を築くことです。本研究では、空間内で生じる多重反射波に着目し、これまでの屋内測位技術では実現が難しかった測位精度と障害物に対する頑健性の両立を目指します。

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