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第24回共生進化機構先端セミナーをオンライン開催しました。

植物における生物間相互作用の分子基盤の研究で知られる白須賢博士(理化学研究所)にご講演いただきました。

講演要旨:糸状菌による農業被害額は、全世界で年間10兆円を超えると試算されている。グローバル化や温暖化による病原菌の移動や、農薬耐性菌の増加傾向が顕著となってきており、食糧安全保障の大きな懸念材料となっていることから、これら糸状菌の感染戦略を理解し、疫学的特徴を把握することは、植物保護対策のために非常に重要である。近年、多くの重要糸状菌の全ゲノム配列が同定され、比較ゲノムやトランスクリプトーム解析によって、感染に重要な遺伝子群が明らかになってきた。本セミナーでは、炭疽病菌、いもち病菌、フザリウム菌を例に、その感染戦略を紐解いていく。