研究チーム/研究者

Home >> 研究チーム/研究者 >> 日比チーム >> PROJECT TOP >> <応用系グループ>

現代の産業社会とグレブナー基底の調和

<応用系グループ>

竹村 彰通 (応用系グループリーダー/東京大学大学院情報理工学系研究科)
青木 敏 (鹿児島大学理学部)
栗木 哲 (統計数理研究所数理・推論研究系)
大津 起夫 (大学入試センター研究開発部)
只木孝太郎 (中央大学研究開発機構)
応用系グループホームページ

計算代数統計とは、統計的モデルを連立多項式系によって記述し、代数多様体としての構造を入れ、グレブナー基底などの代数的手法を駆使し、統計的モデルの解析を展開する研究分野である。たとえば、分割表解析などの離散観測データに関する正確検定の確率値の計算のために、グレブナー基底は基本的な役割を果たす。すなわち、グレブナー基底は条件付き標本空間上の連結なマルコフ連鎖の生成系を成すのである。このことから、正確検定の確率値の計算手法が大幅に進展し、十分な大きさの標本を得られないような観測データについても、古典的な大標本近似を用いることなく、正確な確率値を求めることが可能となった。けれども、現状では、グレブナー基底が計算できる観測データはきわめて限られており、実社会において重要な統計モデルに対するグレブナー基底の構造を、理論と計算の両面から探究する研究を推進する。

3次元の分割表のマルコフ基底の一つの要素の立体図である。マルコフ基底はこのような要素の集合からなる。但し、実際の応用で重要となるのはより高次元の場合のマルコフ基底である。
漸近理論による近似(滑らかな線)と代数統計の手法によってえられる正確な分布(ヒストグラム)の違いを示す図である。このように漸近理論による近似が悪い場合に代数統計の手法によって正確な分布が得られる。

| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
科学技術振興機構 HOMEへ