現代の産業社会とグレブナー基底の調和

＜理論系グループ＞

日比 孝之	（理論系グループリーダー／大阪大学大学院情報科学研究科）
大杉 英史	（立教大学理学部）

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計算可換代数、凸多面体の数え上げ組合せ論などの純粋数学の研究に自然に現れるトーリックイデアルのグレブナー基底が、時として、実社会の現象の統計的な分析に有効であるという経験を踏まえ、“素手”で計算できるグレブナー基底の「辞書」を作成し、臨床試験などの現場での実用化に向けての理論的な基盤を構築する。他方、トーリックイデアルのグレブナー基底を探すための理論的かつ抽象的なテクニックを実装することができれば、Buchberger アルゴリズムを経由せずに煩雑なトーリックイデアルのグレブナー基底を計算するソフトの開発も夢ではない。そのようなソフトの開発を目指すための理論的な基礎研究も推進する。