山中先生 iPS細胞研究特集ページ
-ヒトの皮膚から万能細胞(iPS細胞)作製に成功-

プラスミドで樹立したiPS細胞の多能性。腸管様上皮組織(左上)、表皮組織(左下)、横紋筋(右上)、神経組織(右下)などに分化することが示された。

戦略的創造研究推進事業チーム型研究(CREST)山中iPS細胞特別プロジェクト

2008年10月10日、山中伸弥教授(京都大学)らの研究グループは、ウイルスベクターを用いない遺伝子導入法(プラスミドベクター)による人工多性能幹細胞(iPS細胞)の樹立に成功しました。iPS細胞の研究では、倫理問題や拒絶反応のない細胞移植治療の実現が期待されていますが、従来のウイルスベクターを用いた樹立方法では腫瘍形成が見られることより安全面での問題が指摘されていました。
今回の開発された方法で作製されたiPS細胞は腫瘍形成が抑えられており、細胞移植治療へ応用する際の安全性向上につながるものと期待されます。

   関連する成果について
   JSTNews 2008年12月号 京都大学の山中伸弥教授らの研究グループが、ウイルスを使わずにマウス人工多能性幹細胞(iPS細胞)の作製に成功!
  再生医療の未来を切り拓く発見として大きな注目を集めている人工多能性幹細胞(iPS細胞)。この画期的な研究成果には、細胞のがん化という懸念があります。その懸念を解決し、続きを読む…
   JSTNews 2008年1月号 日本発の成果が世界を変えた! 「ヒト万能細胞」が切り開く新世紀。
  ノーベル賞候補となりうる革命的な研究成果が、日本から生まれた。山中伸弥・京都大学再生医科学研究所教授らは、ヒトの皮膚細胞からヒト胚性幹細胞(ES細胞)に匹敵する人工多能性幹細胞を作り出すことに成功し、
続きを読む…
   JSTNews 2007年3月号 新しい治療の道を開く 臨床応用に向け進む再生医療研究
  最近の研究で、ヒトの特殊な細胞が持っているさまざまな組織の細胞に変化できる性質を利用すると、失われた組織を回復できることがわかってきた。続きを読む…
  
本成果を推進する制度・研究領域の紹介
   免疫難病・感染症等の先端医療技術(研究領域のサイト)
   CREST(チーム型研究 CRESTのサイト)
   戦略的創造研究推進事業(事業のサイト)
  
基本論文
   2007.11.21 ヒトiPS細胞の樹立発表論文-米国科学雑誌「Cell」より
   2006.08.11 マウスiPS細胞の樹立発表論文-米国科学雑誌「Cell」より
文部科学省 iPS細胞等研究ネットワーク「iPS Trend」リニューアル!
iPS細胞を開発した京都大学 iPS細胞に関する研究開発動向、ニュース、政策的な取り組みなどをまとめて紹介 するWebサイト「iPS Trend」がリニューアルされました。
iPS細胞研究や主要特許の解説記事、オンラインコラムや書籍の紹介、今後予定さ れているイベント、シンポジウム情報や研究プロジェクト拠点の一覧も掲載してい ます。 iPS細胞誕生の背景から期待される未来までを一般の方にも分かりやすくご紹介す るサイト、是非ご利用ください。
  http://www.ips-network.mext.go.jp/
iPS Trend

CREST「免疫難病・感染症等の先進医療技術」領域の第5回(最終)公開シンポジウム
- 2008年12月15日 東京コンファレンスセンター -
山中伸弥(京都大学教授)は、本シンポジウムにおいて、「臨床応用に向けたiPS細胞の展望と課題」と題し、iPS細胞の樹立、その課題の克服、iPS細胞の今後の展望について、5年間のCREST研究における成果を発表しました。詳しくはこちら…

国際シンポジウム「iPS細胞研究が切り拓く未来」報告書
- 2008年5月11日~12日 国立京都国際会館 -
iPS細胞を開発した京都大学 山中伸弥教授を始め、この分野で世界の最先端をリードする著名な研究者にご参加いただいた国際シンポジウム「iPS細胞研究が切り拓く未来」 の報告書を掲載しましたのでご覧ください。
  国際シンポジウム「iPS細胞研究が切り拓く未来」報告書 [PDF 4.4MB]




【関連するJSTプレスリリース】
2010年9月29日
シンポジウム「世界を魅せる 日本の課題解決型基礎研究~JST目利き制度とその可能性」の開催について
2008年11月18日
JSTとカリフォルニア再生医療機構(CIRM)との間の幹細胞研究に関する協力の覚書の締結について [英文リリース]
2008年10月10日
ウイルスを用いずに人工多能性幹細胞(iPS細胞)樹立に成功 -米国科学誌「Science」(電子版)で発表-
K. Okita; M. Nakagawa; H. Hyenjong; T. Ichisaka; S. Yamanaka.
Generation of Mouse Induced Pluripotent Stem Cell Without Viral Vector.
Science. 2008, Vol. 322, no. 5903, p. 949-953.
フルテキスト(有料ページ)
2008年04月25日
戦略的創造研究推進事業(CREST、さきがけ)・iPS細胞研究領域における平成20年度新規採択研究代表者・研究者および研究課題の決定について
2008年02月28日
国際シンポジウム「iPS細胞研究が切り拓く未来」の開催について [英文リリース]
2008年02月15日
成体マウスの肝および胃細胞からの多能性幹細胞樹立
2008年01月28日
戦略的創造研究推進事業(CREST・さきがけ)におけるiPS細胞研究領域と研究総括の決定、および平成20年度研究提案の募集について
2007年12月22日
戦略的創造研究推進事業における多能性幹細胞(iPS細胞)研究の推進について
2007年12月07日
特別シンポジウム「多能性幹細胞研究のインパクト ―iPS細胞研究の今後―」の開催について
2007年11月21日
山中伸弥 京都大学教授らの研究チームが、ヒトの皮膚から万能細胞(iPS細胞)作製に成功 -米国科学雑誌「Cell」(電子版)で発表-
K. Takahashi; K. Tanabe; M. Ohnuki; M. Narita; T. Ichisaka; K. Tomoda; S. Yamanaka
Induction of Pluripotent Stem Cells from Adult Human Fibroblasts by Defined Factors.
Cell. 2007, Vol. 131, Issue 5, p. 861-872.
2007年06月07日
マウス体細胞から第2世代人工万能幹細胞の開発に成功 -英国科学雑誌「Nature」(電子版)で発表-
K. Okita; T. Ichisaka; S. Yamanaka.
Generation of germ-line competent induced pluripotent stem cells.
Nature. 2007, Vol. 448, no. 7151, p. 313-317.
フルテキスト(有料ページ)
2006年08月11日
皮膚細胞から万能幹細胞の誘導に成功。-米国科学雑誌「Cell」(電子版)で発表-
2003年09月18日
戦略的創造研究推進事業(公募型研究)における平成15年度 新規採択研究代表者・個人研究者及び研究課題の決定について



【JSTの関連するトピックス】
2009年03月17日
CREST「人工多能性幹細胞(iPS細胞)作製・制御等の医療基盤技術」研究領域、さきがけ「iPS細胞と生命機能」研究領域の平成21年度研究課題公募を開始。(JST戦略的創造研究推進事業 平成21年度研究提案募集のご案内
2009年02月10日
『平成21年度戦略目標の決定とCREST・さきがけにおける研究提案募集開始の予告』に関する情報を公開。「人工多能性幹細胞(iPS細胞)作製・制御等の医療基盤技術」研究領域においても平成21年度も研究課題公募を実施する予定。 (平成21年度戦略目標の決定とCREST・さきがけにおける研究提案募集開始の予告



【イベント開催レポートなど】
2008年12月
サイエンスポータルチャイナ「日本の再生医療研究の現状と展望」
2008年12月24日
国際シンポジウム「iPS細胞研究が切り拓く未来」報告書 [PDF 4.4MB]
2008年12月15日
CREST「免疫難病・感染症等の先進医療技術」公開シンポジウムで、山中伸弥 京都大学教授が「臨床応用に向けた、iPS 細胞の展望と課題」というテーマで発表。
2008年11月28日
「2008 World Stem Cell Summit」開催レポート
2008年05月27日
国際シンポジウム「iPS細胞研究が切り拓く未来」開催レポート(サイエンスポータルから)
2008年05月15日
国際シンポジウム「iPS細胞研究が切り拓く未来」開催レポート【速報】
2008年02月13日
特別シンポジウム「多能性幹細胞研究のインパクト ―iPS細胞研究の今後―」報告書 [PDF 3.9MB]
2007年12月26日
特別シンポジウム「多能性幹細胞研究のインパクト ―iPS細胞研究の今後―」開催レポート【速報】
2007年12月25日
特別シンポジウム「多能性幹細胞研究のインパクト ―iPS細胞研究の今後―」を京都センチュリーホテルにて開催
2007年07月
CRDS「幹細胞ホメオスタシス」国際技術力比較調査(幹細胞研究)