創発POメッセージ(塩見(淳)パネル)

創発PO: 塩見 淳一郎(東京大学 工学系研究科 教授)


【専門分野】 分子熱工学

東北大学卒業後、スウェーデン王立工科大学にてPhDを取得し、東京大学へ。2017年より同大学大学院工学系研究科教授を務めている。この間、日本機械学会フェロー、日本熱電学会理事を歴任するほか、Zeldovich Medal、日本伝熱学会学術賞、日本学術振興会賞、Nukiyama Memorial Award、文部科学大臣表彰科学技術賞などを受賞。専門は分子熱工学で、熱伝導、相変化、熱電変換、熱放射、界面流体現象の基礎研究から、熱エネルギーマネージメントの応用研究までを行っている。例えば、理論・数値解析、物性測定、構造設計、機械学習の4つのアプローチを組み合わせたフォノンエンジニアリングやマテリアルズ・インフォマティクスによって、材料の機能性を革新する研究に取り組み、様々な企業との共同研究にも展開している。

POメッセージ

 私たちのパネルでは、機械工学、電気・電子工学を中心とした幅広い分野での研究提案を募集します。本事業は特定の課題解決を目指すものではなく、創発研究者の皆さんが独自に設定した課題や目標に基づく研究を、7~10年の長期に渡って支援するものです。それによって、破壊的イノベーションに繋がるような革新的な研究成果を上げて頂きたいと思っています。また、これからの7~10年間という皆さんのキャリアの中でも特に重要な期間に、研究者として飛躍して頂きたいと思っています。
 真に独創的でハイリスク・ハイリターンな研究提案を期待しています。既存の研究の改善や、できることが分かっている研究ではなく、皆さんが持っている技術の先の先にある、尖っていてワクワクする研究です。「7~10年間継続して研究できるのであれば、こんな挑戦的なことをやってみたい」というようなアイディアを多くの皆さんがお持ちなのではないでしょうか?この機会に是非それを具体的な研究提案として形にして頂きたいと思います。基礎研究でも応用研究でも構いません。そのような野心的な目標が達成できるように、様々な分野の第一線で活躍しているアドバイザーが、豊富な知識・経験・ネットワークを活かして皆さんをサポートします。
 他の若手研究者との交流も本事業の大きな魅力です。複数の研究者が技術を持ち寄って融合し、一人では成し得なかった研究成果を上げることは学術の醍醐味の1つです。創発研究者がお互いに刺激し合いながら、分野を横断した議論や共同研究ができる機会と環境を提供します。そこでできる若手研究者間の絆は一生ものです。
 多くの皆さんからのご提案を心よりお待ちしています!