創発POメッセージ(関谷パネル)
創発PO: 関谷 毅(大阪大学 産業科学研究所 教授)
【専門分野】 電気電子工学、物理工学、システム工学
1999年大阪大学基礎工学部を卒業後、東京大学大学院工学系研究科に進学し、2003年博士(工学)を取得。同年同大学助手に着任後、助教、講師、准教授を経て、2014年より大阪大学産業科学研究所教授を務めている。2017年より同大学栄誉教授、現在は総長補佐およびJST COI-NEXT大阪大学「住民と育む未来型知的インフラ創造拠点」拠点長を兼任。この間、日本学術会議会員(第三部幹事)、内閣府マテリアル戦略有識者会議メンバー、文部科学省大学研究力強化部会委員、同省ナノテクノロジー・材料科学技術委員会主査代理、アメリカ化学会誌『ACS Nano』エディター、日本工学アカデミー理事、応用物理学会理事、AMED「ストレス領域」研究開発副総括などを歴任。ナノテクノロジーなどの基礎物性研究から社会実装に及ぶ広範な活動を行っている。代表的事例として柔らかいエレクトロニクスの先駆的研究、極低侵襲ブレイン・マシン・インターフェースの開拓と医療機器への応用などがある。
POメッセージ
この度、第3代POを拝命いたしました大阪大学の関谷毅です。創発的研究支援事業では、卓越したリーダー(PO、AD)のもと、これまでに多くの挑戦的な研究課題が採択されてきました。そのバトンを受け継ぎ、第3フェーズとなる本パネルでは、研究の融合や多様性の「振れ幅」を大きくしたいと考えています。
私はこれまで、フレキシブルエレクトロニクスという、従来の硬いシリコンデバイスとは対極にある「柔らかい」デバイスの研究開発を通じ、物理・化学・バイオ・医療・情報から時には土木や法務に至る異分野との融合に挑戦してきました。また、国際学術誌の編集に携わる中で、世界中の野心的な研究を数多く目にしてきました。 そこで目の当たりにするのは、「既存の延長線上にある研究」や「単なる性能向上」だけでは、世界は驚かないということです。
本事業は、失敗を恐れず、長期的視野で破壊的イノベーションに挑む場です。例えば、本パネルでは、電気・機械・物理・システム工学などを基盤としつつも、その枠組みに囚われない、あるいはその定義さえも書き換えてしまうような、オリジナリティあふれる提案を歓迎します。 「これは何の分野なのか?」と議論を呼ぶような異端なアイデアや、従来から知られていたけれど理解されていなかった現象を普遍的な科学へと押し上げる学術体系化にこそ、次の時代のスタンダードになる可能性を秘めています。世界標準の視座を持ち、科学技術の未来を共に「創出、実装」していく、熱意ある研究者の参画を心待ちにしています。