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No.5-3M1411月5日(土) 14:30~16:00

ステージ企画

モバイル顕微鏡でミクロ世界からSDGsに取り組もう
Let's challenge SDGs and reconsider it from the micro world with a mobile microscope

ライフ・イズ・スモールプロジェクツ
Life is small Projects

場所:テレコムセンタービル 3Fミニステージ

企画概要

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誰もが気軽に扱える「モバイル顕微鏡」(スマホやタブレットを顕微鏡にする装置)を用いて、身近なミクロの世界を観察します。ミクロ世界は目には見えませんが、あらゆる自然の営みや人間の社会活動に関わっています。SDGsが目標とする持続可能な環境と社会を作るには、豊かな微生物生態系の構築と、ミクロの環境への正しい理解が必要です。ミクロな構造物や微生物を実際に観察することで、ミクロ世界からSDGsを考えるための視点を共に探りましょう。本企画では、上下水道における浄水に欠かせない活性汚泥の微生物や、豊かな土壌を作りだしている微生物などを観察し、日常生活から「SDGsと微生物」考えてみます。

Using a "mobile microscope" (a device that turns a smartphone or tablet into a microscope) that anyone can easily handle, we observe the microscopic world around the world.

The microscopic world is invisible to the naked eye, but it is involved in all kinds of he workings of natures and human social activities.

In order to create a sustainable environment and society as the goal of the SDGs, it is necessary to build a rich microbial ecosystem and have a correct understanding of the micro environment.

By actually observing micro structures and microorganisms, let's explore together the viewpoint for considering SDGs from the micro world.

In this project, we will observe the microorganisms in activated sludge, which are indispensable for water purification in water supply and sewerage, and the microorganisms that create rich soil, and think about "SDGs and microorganisms" from everyday life.

登壇者プロフィール

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早川 昌志 ハヤカワ マサシ

大阪大学大学院人間科学研究科・研究員。淡水環境における原生動物と藻類の相互作用と細胞内共生を研究の専門としている。2013年より、微生物に関する研究・教育・表現を繋ぐ活動として、ミクロ・ライフ Projectを主宰し、微生物と顕微鏡に関する理科教育・科学コミュニケーションに従事している。最近は「人と動物と微生物の適切な距離」を探るため、微生物生態学と動物行動学を組合わせた学際的研究を行なっている。

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永山 國昭 ナガヤマ クニアキ

1973年東京大学理学系大学院博士課程修了(博士理学)

1997年生理学研究所教授(名誉教授)

1997年総合研究大学院大学教授(名誉教授)

2019年よりN-EMラボラトリーズ(株)最高科学技術顧問

1997年より科学コミュニケーターとして市民科学に携わる。

2013年スマホ顕微鏡を開発し、20114年よりFacebook公開グループ Life is small主宰

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都築 功 ツヅキ イサオ

都立高校の生物教員、東京都教育委員会、都立高校副校長をへて退職後、東京都の教員研修を担当してきた。現在、武蔵野大学教育学部で教員を目指す学生に生物学を教えている。また、途上国カンボジアの生物教育支援にも関わっている。

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竹下 陽子 タケシタ ヨウコ

お茶の水女子大学 サイエンス&エデュケーション研究所 特任講師。

日本科学未来館科学コミュニケーターなどを経て、2013年より現職。

小中学生や一般市民を対象に、科学教育プログラムの開発と実践に取り組む。

専門分野は、理科教育、科学教育、環境毒性学。

プログラム

14:30

開催挨拶

テーマについて説明

登壇者紹介(登壇者全員)

14:35

ミニトーク① スピーカー:都築功先生

14:45

ミニトーク② スピーカー:早川昌志先生

15:00

モバイル顕微鏡で微生物を観察:指南役 永山 國昭先生

15:30

ミニトークと微生物観察についての対話セッション

15:50

アンケート記入とクロージング

出展レポート

企画概要の補足

SDGsと微生物の関わりについて、都築功と早川昌志(Twitter: @Markchloro)がミニトークを行った。その後に、永山國昭のガイドのもと、参加者自身のスマホ等を用いて、植物、ミジンコ、活性汚泥の微生物を観察してもらい、SDGsと微生物の関係について考えました。

主催:Life is small Projects(Facebookグループ:Life is small)

話し合った未来像

  • 活性汚泥の微生物をはじめ、私たちの生活の基盤には、微生物があることを、多くの方が知らないこと。まず、今を支えてくれている微生物のことを知ることから始まること。持続可能な社会の鍵は、微生物が握っていることを確認しました。科学技術が発展しても、微生物に頼っていく社会は変わらない。むしろこれからも頼っていく。

セッションでの意見、論点

  • アンケートの結果で、イベントの前後で大きな変化が見られました。
    「これまでに微生物とSDGsの関係を考えたことがありましたか?」
    はい・・・2 いいえ・・・9
    「イベントに参加して、微生物の視点からSDGsについて考えてみようと思いましたか?」
    はい・・・10 いいえ・・・0 無回答・・・1
  • まず何よりも、身近なシロツメクサの根には、根粒菌がいて物質循環に役立っていることや、活性汚泥の微生物が水質浄化を行なっていて、私たちの持続可能な生活の根幹を握っていることなど、今も昔も持続可能な生活を支えてくれている微生物の存在が知られていなさすぎるのに、SDGsが議論されていることが、現代社会に足りない視点なのではないだろうか。
  • モバイル顕微鏡のように、誰もが簡単に、微生物を観察できる装置を、自宅や外出時、教育現場、研究、珪藻鑑定で活用したい。
  • スマホで微生物を実際に観察して、純粋に楽しんでくれた方が多かった。まずは知ること。楽しむことが大事だと思います。
  • SDGsの具体的な「GOALs」を、もっと明確に打ち出せると良かった。今後の論点にしていきたいです。

セッションで出たキーワード

学生、世代間交流、グリーンマップ、SDGs、ガバナンスモバイル顕微鏡、活性汚泥、下水処理、微生物、根粒菌、なぜ世界は動物の死骸やウンチで溢れないか、分解、持続可能な社会

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