《サイエンスアゴラオンライン》
1020日(木)~22日(土)

《前夜祭》
111日(火)

《サイエンスアゴラ実地開催》
114日(金)~6日(日)

アクセス ACCESS

No.21A2110月21日(金)21:00~22:30

オンライン企画

危機認知とイノベーション
Innovating out of Crisis

競争力懇談会世界連合、科学技術振興機構
Global Federation of Competitiveness Councils, Japan Science and Technology Agency

場所:オンライン

企画概要

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私達の暮らす社会はどのような危機に直面しているのでしょうか?東日本大震災が浮き彫りにした危機は、津波や原発事故の直接的な災害だけではありません。地域で進む人口動態と産業構造の大きな変化がそこに垣間見えます。ウクライナとロシアの人々が直面する危機は、地続きの東ヨーロッパ地域の中で、自らの文化と歴史を維持発展させることに関する中長期的な危機でもあります。私達が直面するさまざまな危機を認識し、あたらしい発想で未来をつくるために、危機に対する認識を深め、それに適応していくためにこれまで積み重ねてきた経験に学び未来をつくる対話を試みます。

What kind of crises are our society facing? The crises highlighted by the Great East Japan Earthquake were not limited to the direct disasters of the tsunami and the nuclear accident. There are glimpses of major demographic and industrial structural changes underway in the region. The crises facing the people of Ukraine and Russia are also a medium- to long-term crises concerning the inheritence and development of their culture and history within the contiguous Eastern European region. In order to recognize the various crises we are facing, and to create the future with flexible ideas, we will attempt to deepen our awareness of the crisis and to learn from our accumulated experience in order to adapt to it, and to engage in a dialogue about creating the future.

登壇者プロフィール

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Ustenko Oleksiy ウステンコ オレクシー

ウクライナ国会議員。政党「スルハ・ナロドゥ」のポルタヴァ地域代表、黒海経済協力機構国会常設代表団の副団長、対英議会関係グループの副共同議長も務める。米国、アラブ首長国連邦、オーストリア共和国、スウェーデン、日本、キプロス、スロバキア共和国との議会間関係グループのメンバーでもある。ウクライナ・ハーバード・クラブのコーディネーターを務める。

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小野 裕一 オノ ユウイチ

東北大学災害科学国際研究所教授

2001年に米国オハイオ州立ケントステイト大学で地理学の博士号を取得。竜巻の災害リスク軽減に関する研究に従事。世界気象機関、国際防災戦略事務局に勤務。2012年11月から東北大学災害科学国際研究所教授に就任。仙台で開催される世界防災フォーラムを創設。国連開発計画(UNDP)と民間企業との共同プログラムである災害統計グローバルセンターを開設しセンター長を務める。

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Holliday Charles ホリディ チャールス

米国競争力懇談会名誉会長、競争力懇談会世界連合会長

テネシー大学で産業工学の学士号を取得。ロイヤル・ダッチ・シェル会長、バンク・オブ・アメリカの取締役会長、デュポン社会長兼CEOを歴任。デュポン社では、東京を拠点とするデュポン社アジア太平洋地域の社長を務めた。技術士の資格を持ち、米国国立工学アカデミーと英国王立工学会の会員でもある。

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Wince-Smith Deborah ウィンス・スミス デボラ

米国競争力懇談会理事長兼CEO

ヴァッサー・カレッジ卒業。ケンブリッジ大学キングズ・カレッジで古典考古学の修士号を取得。G.W.ブッシュ政権時代には、商務省技術政策担当次官補、レーガン政権ではホワイトハウス科学技術政策局の国際担当次官を歴任。オバマ政権時代には、上院で承認された内国歳入庁の監視委員会のメンバーを歴任。

プログラム

21:00

Part I – Open session (60 min)

> Session intro (15min)

> Learning from past crises (15min)

> Live case (5-7min)

> Q&A (15-20 min)

22:00

Part II – interactive discussion with Science Agora participants (30 min)

> Moderator-led free flow conversation with questions from audience (20 min)

> Lightning round (5 min)

> Wrap-up (5 min)

出展レポート

企画概要の補足

過去の危機(9.11、東日本大震災、金融危機)に学び、現在(ウクライナ危機)を知る

話し合った未来像

気候変動やサプライチェーンの問題を克服するような社会の実現

不足の災害のインパクトを速やかに克服し、イノベーションの機会とするような、レジリエントな社会の実現

セッションでの意見、論点

9.11の教訓

  • セキュリティを高めるより、レジリエンスを高めるべき
  • 予測できないことを予測しようとするのは時間の無駄
  • 仕事を何のためにやっているかの意思統一により、災害時に組織が自律的に動けるようにすることこそが、組織のレジリエンスであり、備えである(物資のストックより能力のストック)

東日本大震災の教訓

  • 利他の心と前向きな気持ちが危機を克服する原動力になっている
  • 経験を忘れず積み上げ、同じ過ちを繰り返さない

コロナの教訓

  • 今までにないスピードでのワクチン開発など、危機はイノベーションの機会になるウクライナの危機
  • ウクライナは今年、イノベーション指数を高めている
  • 戦後の復興に向けて、ウクライナをもっとイノベーティブな国にするプランを作りつつある

リーダーの教訓

  • 指示を出す前によく現場の話を聴く、流れを変えるコミュニケーションスキルが重要
  • 多様な技術をうまく活用する

セッションで出たキーワード

レジリエンス、予測可能性と予測不可能性、利他、能力のストック、マッスルメモリー、聴く、コミュニケーションスキル、問題の大きさの理解

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