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No.21A1310月21日(金) 13:00~14:30
オンライン企画
ゲノム編集とは、生物がもともと持っている遺伝子をピンポイントに変化させることが出来る品種改良技術です。日本では、この技術を利用したゲノム編集食品が商品化されています。これは、社会実装を強く意識した研究開発に加え、ゲノム編集技術の知財戦略や規制の考え方の構築が慎重に進められた結果です。海外でも、ゲノム編集食品の実用化に向けて、研究開発が進み、知財戦略や規制上の取扱いルールが着々と整備されています。本企画では、海外におけるゲノム編集食品の開発状況に関する最新動向をわかりやすく解説し、参加者の方々とゲノム編集の技術・特許・規制についてディスカッションを行い、食の未来を一緒に考えます。
筑波大学 生命環境学群 生命地球科学研究群 生命環境系 助教
津田氏には、国内外におけるゲノム編集技術・食品の研究開発についてお話いただきます。
登壇者情報(researchmap)https://researchmap.jp/mbox/
弁理士法人 セントクレスト国際特許事務所 副所長
橋本氏には、ゲノム編集技術に係る知財についてお話いただきます。
登壇者情報(セントクレストWebサイト)http://centcrest.com/team/team2.php
名古屋大学 大学院環境学研究科 社会環境学専攻 社会学 教授
立川氏には、海外おけるゲノム編集生物の規制についてお話いただきます。
登壇者情報(researchmap)https://researchmap.jp/read0135977/
13:00 |
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はじめのあいさつ 登壇者による話題提供(20分/人) 登壇者とのディスカッション(20分) 議論後の参加者アンケート、終わりのあいさつ 司会進行:髙原 学 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 *参加者におかれましては、活発な議論をお願いいたします。 |
参加者と考える未来の新しい農林水産物・食品
対話を進めるにあたり、当初は参加者から、ゲノム編集を利用して「こんな農林水産物や食品を開発したい・してほしい」といった意見を出してもらおうと話題を設定していました。しかし、今回は研究者や開発者の参加が多かったためか、実際には、ゲノム編集を利用した農林水産物や食品の開発から流通までに必要なルールや、輸出入の際の規制面の対応についての質問が相次ぎました。開発された農林水産物や食品の実用化や流通を具体的に考えている開発者が多いことの表れかもしれません。ゲノム編集農林水産物や食品に対するルールの考え方は国によって異なりますので、国際的に統一したルールがすぐに確立されることは難しいですが、消費者や生産者にとって魅力的な商品が簡易な手続きで取り引きされるようなルールの導入を、将来的にどの国も目指していくのではないかとの意見が共有されました。
最後に、もっとゲノム編集を知りたい方のために、出展者らが取り組んできた情報発信ウェブサイト「バイオステーション」(https://bio-sta.jp/)を紹介して、閉会となりました。
出展者としては、今後も農業分野のゲノム編集に関する最新情報を発信し続けるとともに、開発者、生産者、消費者など様々な立場の方(ステークホルダー)とのコミュニケーションを通して、食の未来を支えていきたいと考えています。
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