企画タイトル | DIY災害対策 ~自分で何ができるか?~ |
Title | DIY Disaster Preparedness to Protect Yourself and Others |
企画概要 |
災害への事前対策が安全や生命に関わると知っていても、実際に行動しない人は多い。
それは、なぜでしょうか。
本ウェビナーの専門家たちは、事前対策に要する時間やコストに加え、合理性、価値感、感情などが影響し、これらの要因が高いほど行動を妨げると示唆します。
人間はなぜ行動するのか、他人事だと考えがちな災害を自分ごとにするためには何が必要なのか、利己的や利他的な観点も踏まえ、DIY災害対策の優先順位を決定する方法について議論します。
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出展者名 | 東京大学 |
Exhibitor | The University of Tokyo |
企画番号 | 1507 |
配信日時 | 11月15日(日)15:15-16:45 |
登壇者プロフィール |
沼田宗純 東京大学生産技術研究所准教授 (リスク/クライシス・マネージメント、災害対策) <登壇者> 武藤香織 東京大学医科学研究所教授 (医療社会学、研究倫理・医療倫理) 三宅弘恵 東京大学地震研究所准教授 (自然災害科学・防災学、強震動地震学) 芳村圭 東京大学生産技術研究所教授 (同位体気象学)
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プログラム |
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災害を自分ごとにするためには何が必要なのか、地震、水害、そして新型コロナウイルス感染症の専門家が議論した。
例えば、他人を助けたいという「利他的」視点を持つと行動が変わると期待される一方、なかなか避難してくれない人に対しては、
避難したらお金がもらえる「避難保険」のような「利己的」動機付けも有効かもしれない。技術の進歩とどう向き合うかも課題だ。
将来的に民間による洪水予報提供が解禁された場合、さまざまな情報から取捨選択できる能力を市民自身が身に付ける必要がある。
参加者からは、災害時に避難するタイミングを世帯主が決める際の条件について質問があった。
地形条件、生活条件、避難手段や避難する時間帯など、さまざまな条件が考えられるが、常日頃から得ておく情報と、災害時のリアルタイムの情報を組み合わせて判断する必要性が論じられた。
新型コロナ対策に関しては、政府のメッセージの出し方に課題があるとの意見が出た。
新興感染症対策では、地震や水害などの対策から学べることが多い。
例えば、地域の防災リーダーのような感染症対策リーダーの育成、一定時間前の患者急増や病床ひっ迫の予測を目指すことなどが今後の課題になりえる。
また、コロナ対策における政府のメッセージの出し方には改善の余地が大きいことも明らかになった。
国のリーダーから市民へ、政治的決断や施策の方向性に関するメッセージをしっかり出す必要があるだろう。
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