SCIENCE AGORA

コミックマーケットの科学系サークル連合
Da-332

地上をはるか離れた透徹した視点。そこにこそ魂が宿っていることを、私は確信しました。
この本を読んでいると、自らを取り巻く様々なしがらみがはがれ落ち、ペンシルロケットとともに大空へと羽ばたいていくように感じられます。
星々の織り成すタペストリーは、これがすべて同じ物理の法則から生まれるとはにわかに信じられません。宇宙を旅する双子たちを容赦なく襲うウラシマ効果。ただ一人だけの女の子とは、電子の眼を通してしか会うことができません。恋が成り立つためには、自らの存在を物理法則に基礎づけられなければなりませんが、法則の背後にある、数と論理が形作る抽象の世界。そして現れる数学の難問と、果てしなく続く円周率、これらすべての苦悩がフラクタル図形の実数次元の中に埋め込まれていってしまうエンディングでは、胸が締め付けられるような気持ちになりました。

…こんな本を作りたいと思っているのがどんな人たちか、ブースに来るとわかります。

企画提供者 コミックマーケットの科学系サークル連合
開催日 14日(土)・15日(日) 終日
会場 D会場(東京都立産業技術研究センター)M2階 イノベーションハブ
形式 展示・実演・説明
URL
備考 物販あり

開催報告

コミックマーケットの科学系サークル連合(以下サークル連合)ではブース出展と物販を行いました。ブース出展ではサークル連合の構成員たちが参加者およびほかの構成員に対して持ち前の研究分野を紹介したり、教えたり、ともに考えたりする場となりました。加えて、ブース出展は参加者と科学について語り合い、様々な知識を交換する場としても機能しました。物販ではコミックマーケットに出展する各サークルたちが科学に関連する本を持ちより頒布を行いました。コミックマーケットに科学をやっている人がいるという事を知ってもらう良い機会になったかと思います。また当初の計画にはなかったのですが、新しい試みとして「サイエンスアゴラ2015とっぱつ合同誌!」というタイトルの同人誌を用意し無料で頒布しました。
多少のハプニングはありましたが、全体としてサイエンスアゴラ終了まで大きな事故もなくコミュニケーションの場として非常に有益だったと思います。来年の参加を考え準備を進めており、参加者、サークル連合の構成員の交流によって得たことを来年までにまた形にしたいと考えています。

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