JST 国立研究開発法人 科学技術振興機構

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SCENARIO 社会課題の解決を目指して

ソーシャルロボットで人々のゆるやかなつながりと信頼を育む

2022年03月28日

シナリオを描く

  • 主催:

    同志社大学文化情報学部 文化情報学科 准教授 飯尾尊優

解くべき課題

◆ネガティブな思考や感情の是正
・「私はみんなから嫌われている・関心を持たれていない」というような認知の歪みによるネガティブな思考や感情を是正すること。
◆過度の我慢や自己犠牲の緩和
・自分と他者が関わる問題について、「ちょっと言いにくいな」という過度の我慢や自己犠牲を減らし、相互理解による改善につなげる
◆遠慮による機会損失の低減
・他者の問題に対する「自分が関わったり、助けたりするほどでもない」という遠慮による改善や関係構築の機会損失をなくすこと
・組織の活動について「自分には関係ないからどうでもいい」と無関心でいることによる相互理解の機会損失をなくすこと

取組のポイント

◆ロボットによる人々の話の傾聴
◆ロボットによる初対面の人同士の会話の促進
◆ロボットによる人々のポジティブな行動実践の後押し

取組内容

サイエンスインパクトラボでの議論から得られた社会実装のアイデア
◆被災者の社会活動支援
・被災地の避難所や仮設住宅は突然トップダウンに形成されたコミュニティであり、被災者同士のトラブルや精神的な問題が生じやすい。このような場にロボットを導入し、人々に挨拶や雑談、ポジティブな行動を促すことで、人々の相互のゆるやかな信頼の醸成を支援する。
・お地蔵様のように、その場にいて、人々の話を聞き、否定せず、優しく語りかけることで、被災者の人々の心のよりどころとなると同時に、コミュニケーション創出の場を担う。
◆職場や学校のような組織の活性化支援
・組織内に多い「顔はよく見るが話をしない人」に対し、挨拶や雑談を促すことでつながりのきっかけを生み出す。
・アイデアを社内のチャットツールに書き込んでも反応が薄く、そのまま忘れられてしまうことは多い。ロボットがそうしたアイデアを聞き、そのアイデアを褒め、定期的に他の人々に広めることで、アイデアを出しやすい環境やアイデアによる改善・イノベーションが生まれやすい環境を作る。
・他チームの案件について、問題に気付いているけど、遠慮して言い出しづらいことがある。そうしたときに、「言っても大丈夫」「私からもサポートするよ」と正しい行動を実践しやすいように後押しする。
・体調不良や精神的な悩みなどの自己の問題を、なかなか言い出せずに我慢してしまうことがある。そうしたときに、「言っても大丈夫」「私からもサポートするよ」と正しい行動を実践しやすいように後押しする。

シナリオの関係者

石原菜月(KDDI株式会社)
川崎文資(日本科学未来館)
坂巻たみ(はまぎんこども宇宙科学館)
佐藤一敏(青森県藤崎町役場)
日出間真理子(NPO法人ETIC./Future Edu. Tokyo)
宮田龍
宮原咲貴(株式会社乃村工藝社)
瀧田桃子(コーディネーター/ハーチ株式会社)
谷明洋(科学コミュニケーター/元日本科学未来館)

シナリオの出どころ

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お問い合わせ先

https://chance-network.jp/#contact

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